昨日は中途半端になったけど。
結局のところ、「世界は僕らを待っている」は、当時より今のほうが、身に染みる映画だった。とわかった。

メンバーそれぞれの「その後」の生き方を、もう知ってしまっているのだから、それプラス自分と重ねたりしながら、より感じ入ってしまう。


もう一つ。
「赤頭巾ちゃん気をつけて」という映画も見た。

庄司薫というペンネームの作家が、まるで今の村上春樹のように扱われ、芥川賞をとった。
その映画化。

これもリアルタイムで見ていた。
本も読んでいた。

主演の岡田裕介さんは、その後映画界の重鎮になり、そして昨年亡くなった。
青年の岡田さんの姿を見ながら、またなんとも言い難い気持ちがした。


そして、またしても驚いたのが、そのセリフたちをなんとなく覚えていたこと。
東大紛争のあとのやるせない時代の気分。
そんなもの、わかってもいないくせに、蘇ってくる。



庄司さんは、私たちの高校で講演もした。
なんだかよくわからない講演だった。
「わからないことがなさけない」と、少女の私は思った。
庄司さんと、なんの基礎基盤もないことを知るのが、悔しかった。


でも、今、わかる。

庄司薫というペンネームの人は、もうおじいさんになっていた。
ネットに一枚出ていたその写真は、経団連のエラい人みたいだった。

青春て、あとからしみじみ思うもの。
そんな歌、あったな。

そう、なんでも遅いんだな。
「わかる」って遅いんだな。

人生って早いのか、遅いのか。


わからん。