『1ミリの後悔もない、はずがない』一木けいさんインタビューのお仕事 | フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

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ねこの記事もちょくちょく登場する予定です。

先日、『1ミリの後悔もない、はずがない』(新潮社)を上梓された
一木けいさんのインタビューをさせていただきました。



掲載誌は『週刊女性』なのですが
わたしがぼんやりと、のほほんとしすぎているせいで
発売の週を過ぎてのお知らせとなってしまいました……
何たる不覚……

『週刊女性』は、
後日、ウェブサイトに記事が転載されることもあるので
その際には、張り切ってお知らせをさせていただきます!

ちなみに下記サイトにて、
『1ミリの後悔もない、はずがない』の試し読みや

窪美澄さんの書評を読めます。


http://www.shinchosha.co.jp/book/351441/


一木けいさんは、
2016年に「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を

受賞なさっており
『1ミリの後悔もない、はずがない』がデビュー作です。

↑の書影をご覧いただければお分かりのように

帯の推薦文は、椎名林檎さんによるものです。

本書は、困窮した母子家庭で育つ由井を中心に、
登場人物たちの過去と現在が描かれた5編が収められている
連作短編集です。

タイトルの通り、どの物語も誰かの後悔と結びついています。


それだけに、せつない気持ちになったり、もどかしさを感じたり
かと思うと、
遠い昔の中学時代を思い出して懐かしさがこみあげてきたりと
自分のなかにある感情や記憶をフル活用しながら読みました。

初めて読んだときには
キレイで、みずみずしくて、絶望的で、感動的な5つの物語から
とてつもない熱量のようなものを感じました。

一体、どんな方がこの物語を書かれたのだろうと思っていたので
インタビューのお話をいただいたときには、
ものすごくうれしかったです。

一木けいさんは、大きな目と長くて艶やかな黒髪が印象的な
エキゾチックな美女でした。

わたしはコンプレックスのかたまりのような人間なもので
美しい方を前にすると、
へんに緊張したり、卑屈になってしまうという悲しい習性があります。

一木けいさんのインタビュー時にも、
この習性が発動しかかったのですが
お話をうかがううちに、普段の自分に戻ることができました。

なぜかというと、
一木さんは4人妹弟、私は4人姉妹の長女だったり、

姉妹の名前がひらがなだったり、
経済的にもいろいろな意味でも、
“普通”とはほど遠い環境で育ってきていたりなど
共通点がたくさんあることがわかったからです。

一木さんがお話上手だということもあり
ひとつひとつの言葉に大いに共感してしまいました。

共感しすぎるあまり、
時々、テーマから脱線して
普通の会話になってしまったくらいです(笑)。

一木さんは「他人とは思えません」とおっしゃってくださり、
わたしも同じ気持ちでした。

取材を終えて帰るときには
久しぶりに会った大切な人とまた離れてしまう時のような
寂しさを感じていました。

ありがたいことに、

これまでたくさんの方に

インタビューをさせていただいているのですが

こんな感情を覚えたのは初めてです。

 

そのことを新潮社宣伝部の担当者さんにお伝えしたところ

「椎名林檎さんとのご縁もそうですし、

一木さんは、運命でいろいろなご縁を

引き寄せる方なのかもしれないですね」
とおっしゃっていて、なるほど! と納得しました。

実は、一木さんと離れたときの寂しさは、今でも続いていたりします。

同時に、メディアで一木さんや御本を目にするたびに
ものすごくうれしかったり、ちょっと誇らしかったりもして
気分はすっかり、姪っ子の活躍を喜ぶおばちゃんです(笑)。

そんな一木さんがTwitterで、
取材時のことをつぶやいてくださっております。

https://twitter.com/AcJRyI5I0hfzWZF/status/977367918773133312

すごくすごく、ものすごくうれしいです。

一木けいさん、どうもありがとうございました。

近い将来、一木さんの新作が刊行された際には
また取材をさせていただけるよう、

少しずつでも精進していきたいと思っています。