『明日はキャット幸せになれる』の書評を書きました。 | フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

フリーライター熊谷あづさの日々の雑記や仕事風景、
観たもの・聴いたもの・読んだものなどを綴っています。
ねこの記事もちょくちょく登場する予定です。

現在、発売中の『週刊女性』にて
『明日はキャット幸せになれる』(武田晶 著/神宮館)の

書評を書かせていただきました。



『週刊女性』は週刊誌なので
普段は一週間で新しい号に変わってしまうのですが
今回の掲載号は、ゴールデンウイークの合併号なので
二週間、店頭に並んでいます。

それだけで、なんだかちょっと、うれしいです。

『明日はキャット幸せになれる』に掲載されているのは、
自由気ままに生きる外ねこさんの姿を収めた58枚の写真です。

たとえば、足早に立ち去る後ろ姿の写真には
「逃げるが勝ち」と「そうして争わず、生き抜いてきました。」
ブロック塀をよじのぼる写真には
「頑張ればできる。」と「何度でもできる。」など、
それぞれの写真に、
人間社会の建前とそれに対する外ねこさんの言葉が記されています。

外ねこさんの言葉は、

マジメな内容のはずなのに、不思議とおかしさがこみ上げてきます。

おそらく、外ねこさんの言葉をおかしく感じてしまうのは
わたしが人間で、
知らず知らずのうちに固定概念とか、
偏見とか、凝り固まった価値観などにとらわれているからなのでしょう。

猫というのは、
自分の感覚にすごく正直な生き物なのだなぁと感じています。

段ボールの中で雨露をしのいだり
二匹で寄り添って眠ったり、公園のベンチで昼寝をしたり。

外ねこさんは、日常の中で自分なりの幸せを見つけながら
生き生きと毎日を過ごしています。

『明日はキャット幸せになれる』の外ねこさんたちを見るうちに
自分の身近にあるささやかな幸せに

もっともっと、気づいていけたらいいなぁと思うようになりました。


昨年の夏に、書評の編集担当さんが
同年代の編集者さんから20代のYさんに変わりました。

Yさんは、
「徹夜が続いてるんです……」
「会社に泊まり込んでいたんです……」と
おっしゃっていることが多く、
そのハードな仕事ぶりを想像するだけで
ヘタレなわたしはクラクラしてしまいます。

でも、激務にもかかわらず
Yさんは、お会いするたびに
かわいく、おしゃれになっています。

これからどんどんキレイになっていく年代なのだなぁと
Yさんにまぶしさを感じつつ、
自分の過ぎ去った日々を恐る恐る、思い出したりすることも(笑)。

それに、激務にもかかわらず
Yさんは、掲載誌を送ってくださる際に
毎回、丁寧なお手紙を添えてくださいます。

わたしのような、いちライターの書いた記事に
感想が寄せられることは滅多にないので
Yさんからいただくお手紙は、大きな励みとなっています。

1月末にマッシュが急死したことは、
仕事関係の人にはほとんど言っていませんでした。

マッシュの死を伝えたのは、
そのとき仕事でやり取りをしていた猫好きの方とか
ライター仲間とか、ほんの数名だけでした。

なので、いつもどおり普通に仕事をしていたのですが、
普通に仕事をするのが、ものすごくしんどかったです。

でも、仕事をしている間は気持ちがシャキンとしていました。

マッシュの死から二週間ほどたったころに
Yさんから、
とある作家さんのインタビューの依頼をいただきました。

作家さんのインタビューは、とても好きなお仕事なので
依頼をいただけたことがすごくうれしかったです。

Yさんには、前々から、
一方的に親近感を抱いていたこともあり
喜んでお引き受けします、
というメールの中に、つい、
マッシュの死のことを書いてしまいました。

Yさんは、そのことをすごく気にかけてくださり
取材でお会いしたときには、
「少しでも元気になれば」と、
おいしいお菓子をさし入れてくださいました。

それから少したって、
「ほかの猫ちゃんを見るのがつらい時期でしたらごめんなさい。
でも、愛くるしい猫ちゃんと癒しの言葉が載っている本なので
少しでも活力につながればと思って、打診しました。
もちろん、断ってくださっても大丈夫です」
という趣旨の丁寧なメールとともに、
『明日はキャット幸せになれる』の書評の依頼をいただきました。

Yさんのご厚意が、じんわりと心に沁み込んできました。

書評も大好きなお仕事のひとつなので
もちろん、ありがたくお引き受けしました。

こうした経緯で、
『明日はキャット幸せになれる』の書評を
書かせていただいたというわけです。

ちなみに、表紙の猫さんは
どことなく、うちのそらこに似ています。



なんだか長くなってしまったのですが
マッシュが縁で
『明日はキャット幸せになれる』という本と出合うことができ、
そのご縁を作ってくださったYさんは
思いやりの深いステキな編集者さんなのです、
ということを言いたかったのでした。

これからも、いいご本やいい編集者さんと
たくさん出会っていければいいなあと思っています。

 

最後に、ありし日のマッシュを、少しばかり。