新刊『夫婦という病』(河出書房新社)を上梓された、
精神科医・岡田尊司先生のインタビュー記事を書かせていただきました。

岡田先生は、“小笠原慧”の名で小説も書かれているお医者様です。
以前から小説を拝読していたので、
インタビューのお話が決まったときはとてもうれしかったです。
またとない機会なので、
直接、お目にかかってお話をうかがいたかったのですが
諸事情により、お電話での取材となりました。
通常、対面の取材時には、
たいていの場合、媒体の担当編集さんが同席してくださり
インタビューのフォローをしてくださいます。
もともとトロく、知性という言葉とは無縁の私ですが
それでもインタビュー中は、必死でアタマをフル回転させています。
ただ、がんばってはいるものの、
目の前の話題にアタマの処理能力が追いつかないこともあり・・・
そんなときに助け舟を出してくださるのが
担当編集さんです。
当然のことながら
電話取材は取材のお相手と私との一対一の会話となります。
私のアタマの回転がニブっても、言葉に詰まっても
助けてくれる人はいません。
お時間をとって取材に対応してくださる岡田先生に失礼のないよう
自分なりに、できる限りの準備をしました。
それでも、やっぱり、緊張してしまいました。
でも、岡田先生とお話をするうちに、緊張感がほぐれ
いい意味でリラックスした状態で電話取材をすることができました。
岡田先生は、お声も話し方もとてもやさくて、温かかったです。
中には回答しにくいような質問もあったかと思うのですが
すべてのことに対して、
本当に分かりやすく、誠実に答えてくださいました。
岡田先生、どうもありがとうございました。
河出書房新社のS様、取材の調整等をいただきまして
どうもありがとうございました。
『夫婦という病』は、
日々の話をしたい妻と妻に無関心な夫、
夫の一挙手一投足に腹が立つ妻、
コミュニケーションをとれない夫、
DVから逃げる妻など
長年の臨床経験に基づいて21の夫婦の具体的なケースを挙げ
精神医学の側面から解説をしている本です。
インタビューの中で、岡田先生は
「これまでは『夫が悪い』、『妻のせいだ』と
個人単位で物事をみなすことが多かったのですが、
最近ようやく、関係性の問題に目が向くようになりました」
と話しています。
夫婦の関係性を、
岡田先生は「愛着」という言葉で解き明かしています。
「愛着」というのは、
人と人とを結びつける絆を支えているものだそうです。
しかも、人間だけでなく、犬や馬といった哺乳類にも備わっている
生物学的な仕組みなのだそうです。
「愛着」は子どもと養育者との間に結ばれる絆であり
その後の人間関係の土台にもなる、大切な仕組みです。
『夫婦という病』で述べられている21組の夫婦は
子どものころに
健やかな愛着を育むことができなかった人間であるともいえます。
私は未婚なので、正直なところ、
どこか他人事のような気分で『夫婦という病』を読みはじめました。
でも、頼まれごとを断るのが苦手、
スターに憧れる、自己肯定感が低いなど
「あ、これ、私のことかも」と思い当たる箇所が多々ありました。
読み進めるうちに、
「たぶん、自分はこのタイプなんだな」と自己分析をしたり、
身近な人を当てはめて考えたりするようにもなりました。
最近は、「ありのままに」的な作品が大ヒットしたり
自分探し的なテーマを追求する人が増えていたりなど、
迷える仔羊的な人が増えているのかなあと感じています。
自分の求める答えを探して
いろいろなところを巡ってみるのも、
それはそれでいい経験なのかもしれないなあと思います。
でも、実は、本当に探しているものは
案外、自分の中にあったりすることが多いような気もします。
そのことに気づくためには
自分を客観視することが大切なのではないかと思ったりもします。
『夫婦という病』は、
自分や自分を取り巻く人間関係を客観視するためにも
うってつけの一冊だと思いました。
岡田先生は、『愛着障害』、『母という病』など
ほかにも愛着に関する本を上梓しています。
『夫婦という病』をきっかけに
岡田先生の他の著書も読んでみると
“愛着”に関する知識をより深められるのではないかと思います。
ひとりでも多くの方が
『夫婦という病』を読んでくださることを祈っています。