ようやく、水槽の前を人が通ると近寄ってくるようになりました。

人見知りだったイチゴちゃんと

ご対面時からご機嫌で異様に人懐っこかったチョボの中間くらいのタイプ。

まず、平常時の健康なヒレの状態のサンプルがこれです。

 

 

 

 

今日もまたお薬と治療についての話を。

バッサリ豪快に書くと、

「塩は万能」っていう感覚だと救える命も救えない事が多くなります。

助けたい命なのであれば、

細菌感染症になったら、ちゃんと抗菌剤を使って下さい。

 

 

尾ぐされが完治しないうちに薬抜きをして死なせてしまった子です。

オークションで届いた日から鰭先はこういう状態でしたが

日々、徐々に悪化していきました。

過去の私が使った薬はオキソリン酸です。

現在の私は絶対にお薦めしません。治りませんので。

穴あき病には複数のメダカで効果を見ていますので

エロモナスには有効なのだと思います。

 

そして鰭先の状態を見て下さい。

縮れたり、ダマになっているのが確認できると思います。

玉のようになった部分は炎症部です。

 

 

 


こういう感じで先端が細い糸くずのようになります。

ヒレ先がこうなったら、真っ先にカラムナリス菌を疑うほうが無難です。

よく見れば充血や血の玉ができている筈です。

 

 

オレンジ色に充血した部分。

 

黄色いヒレでこの状態ですから、赤や青の体色だと気が付かないかもしれません。

 

 

 

 

これが尾ぐされ病です。

こうなったら、ストレスでヒレボロになった、などという寝言を言っている場合ではなく

早急に抗生物質で治療をするべきなのです。

 

 

尾ぐされ病、という言葉がパッケージに書いてある薬は色々あるけど

パッケージ買いをしていたりフィーリングで選んでいると

しつこいですが、救える命も救えなくなります。

 

尾ぐされ病に使うお薬は、軽傷だろうと重症だろうと

真っ先に、グリーンFゴールド顆粒をお薦めします。

ニトロフラゾンというフラン剤と、サルファ剤の2種類が

どちらもグラムあたり高い割合で含有されているからです。

 

似たような成分のものに、ハイトロピカルというものがありますが

尾ぐされ治療に有効な成分はサルファ剤しか入っていません。

えー?ハイトロピカルには

アクリノールっていうのも書いてあるよ!と言いたい人もいるかもしれませんが

アクリノールというのは傷口を保護する程度のものですから

怪我をした時にアクリノールと一緒に

メチレンブルーや細菌感染症治療薬を併用するのが有効です。

これは混ぜても問題は起きないですし、むしろ望ましい場合が多いです。

 

いずれにせよ、ハイトロピカルはグリーンFゴールド顆粒と比較すると

サルファ剤も少ない配合量ですので

本当に初期の前期、というタイミングにしか効果が得られない可能性が高いです。

 

細菌感染症はご存知のとおり耐性菌が生じてしまう恐れがありますが

サルファ剤単体であるよりも

フラン剤と混合されているグリーンFゴールド顆粒のほうが

薬剤が効かない菌だった、という最悪の事態になる確率は

単剤の時よりも少なくなりますし

薬浴水での実際の有効成分の濃度はグリーンFゴールド顆粒のほうが高いのです。

 

市販薬を漫然と使うのではなく、

成分と水中での含有量をきちんと把握してみて下さい。

治療結果が変わって来る筈です。

 

 

本当に本当にしつこいですが念のために何度も書きます。

尾ぐされは数日や一週間で完治する病気ではありません。

だから数日で薬効が弱くなってきますから、水を換えて追薬をして

治療は完治まで継続しなくてはいけません。

それには、そこで暮らして行けるくらいの、じゅうぶんな水量も必要になります。

これは結構重要なポイントだと、私は過去に猛省しました。

 

 

今現在困って悩んでいる方々に少しでも参考になれば幸いです。

 

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