脳脊髄液減少症の娘は
最初に異変を感じてから約13年程になります。
いろいろな病気を疑い、言われるままいろいろな病院へ行き
いろいろな検査をし、いろいろな病名を言われ、
いろいろな科のいろいろな薬をあれこれ飲み、
何年にも渡って病院通いするも、一切良くならず・・・。
最後の最後に、
ネットで脳脊髄液減少症の名を知り、本でも調べ、
藁にもすがる思いで
この病気であることに最後の望みを託し・・・
完治できるようにと願いをかけてから、既に5年以上経ちました。
これまでブラッドパッチ3回、
人工髄液1回。
しかし、もうブラッドパッチはしたくない、との娘の気持ちを
大事にしながら、今日まで見守って来ました。
その娘が、
9月頃から毎日自分を励ましながら散歩に出るようになり
次第に気持ちは向上してきていましたが、
11月からは、自分の意思で鍼灸院に通い始めました。
私自身は、鍼灸に全く縁なくここまで生きて来ましたので
全く詳しくないですが、
娘は、自分でいろいろ探して、
通ってみようと決めたようです。
通い始めて、まだ日は浅いのですが
通い始めた頃から、
全体に不調の具合が「ゆるやかに」「穏やかに」なっているように感じます。
娘の中でギュッと固まっていた何かが
ふわぁ~っとほぐされたような感じ、とでも言いますか
全体的に気の巡りが良くなったような、素直な感じになっています。
(これは夫も同じ感想です。)
たとえば、私の目にも見える一例として
これまで、アトピーで
背中などは亜鉛化軟膏その他をお風呂上りに塗り、
指先がパキパキに割れているところには
(何を塗っても効かないということで)
割れるのをくっつけるため濡れた手にテープを張って
テープの中をふやかした状態にし
手袋をはめて寝て、皮膚をくっつけるということを
毎日やっていましたが、
針を打ってもらってから、
割れていた皮膚がつながって来た、ととても喜んでいます。
(皮膚症状が最初に改善した様子です)
喜んでいる穏やかな顔を見ていると
皮膚症状が良くなって来たのも勿論とても嬉しいけれど
頭が痛くて眩しく、起き上がれない、という
最近まで時々あったその症状がなくなって行ったら
どんなに楽になるだろう・・・と
思わずにはいられません。
ここまで娘が抱えて来た日々のだるさ、吐く程の頭痛、眩しさ、
集中力のなさ、胃腸の弱さ、やる気のなさ、など全身の不調が
少しずつ、良くなって行ったら良いなぁ~と思います。
何より、ベッドで寝ていなければならない日が
少しずつでも減って行ったら
どんなに有難いだろう、と思います。
娘が通い始めたのは
「脉診流(みゃくしんりゅう) 漢方鍼灸治療」というものですが、
娘が言うには
この「脉診流(経絡治療)」というのが娘に合っているようです。
対症療法としての鍼灸ではなく
根本から水・気・血の流れを良くして(正して)行く、
人間が本来持つ生命力(自然治癒力や免疫力など)を強化し
高めて行く、
という鍼灸のようです。
視力のお悪い先生で、
「医は愛なり」と小さなパンフレットには書かれており
「明るくて面白い先生だよ」と娘は大変信頼しているようで、
娘の表情から、ここに通って良かった、と感じます。
先日娘が
「良くなりたい」「治りたい」という気持ちが
どういう気持ちだったのか、
治るってどういう感じになることだったっけ?と
もう全然分らなくなってたんだけど、
どこか遠くへ行っていたやる気とか記憶力とか好奇心とかが
今、少しずつ戻って来るような感じがしている。
・・・と、
私の目を真っすぐ見て明るく話してくれるようになり、
確かに何かが変わって来ているのを感じます。
そして、娘自ら
「ここまで本当に長かったよね~~~」と
私に向かってしみじみ言うのです。
「そうだよね~~」と、私も
しみじみ相槌を打ちながら聞いていると、
娘は治癒に向けての確かな手応えを感じているんだな、と
何とも言えない嬉しさで胸がいっぱいになります。
自ら過去を振り返って
「長かった」と言える日が来たのかと
感謝の気持ちでいっぱいになります。
鍼灸という、思ってもいなかったものとの出会い、
そして信頼できる先生との出会いが、
これからの娘を明るい方向へ導いてくれたらありがたいな~と思います。
頭痛や目まい、眩しさは、
「まだあるにはあるけど、少し軽くなって来ている」とのことで
期待しながらもゆるやかに、
決して焦らず、(たとえ停滞や後戻りがあったとしても)
静かに見守っていこうと思っています。