スーパーなどの安売りが加速している、というニュースで、経済の専門家らしき人が、「もうこれは国民にはどうしようもないことなんですね。政府がなんらかの手を打たなければ解決しません」みたいなことを言っていました。
でも、本当にそうでしょうか？
私はそうは思いません。
もちろん実際には、このまま進めば、おそらくその言葉は１００％現実となってしまうと思います。でも、国民にはどうしようもない、というのは、私は１００％違うと思います。
経済の大きさや、お金の額の大きさを考えれば、途方もないことのように一見思えますが、でもそれは、私達一人一人から出たお金が集まって出来たものだと思います。私達一人一人の消費行動やその他の行動が生んだ結果だと言えると思います。
いろいろな、裏で手を引いたりする人や組織がいなかったわけではないと思いますが、それでも、実際にコトを起こし、そして今も起こし続けているのは私達一人一人です。一人一人の日々の選択の結果が、今集大成となってここにあるんだと思います。
だから、私達はそれを変えられると思います。まさにWe can changeです。
というよりも、私達にしか変えられないと思います。
大きな流れの中では、小さな一人はどうしようもない。
と思いがちですが、それは幻想だと思います。そう思うことによって、本当に考えなければいけないことから目を背けているだけだと思います。
政府も企業も、別に政府や企業が生きているわけではありません。そこにいる一人一人が組織として動いているだけです。
どうして店は安売りをしなければならなくなったのでしょうか。
どうして人々は安いものを買わなければ生活していけなくなったのでしょうか。
選ばなかったから、だと私は思っています。
本当の意味で、自分や自分達にとって必要なものは何なのか。何が本当に大切で、何を残していかなければならないか。何を買い、何を食べ、どう使い、どう生活し、何をどう次世代に伝えていくのか。最終的に得たいものは何なのか。何が自分達の幸せの定義なのか。そのためにお金をどう使っていけばいいのか。
消費するということは、そこに投資するということでもあります。１つは買い入れた自分に。もう１つはその商品や技術に。
今、多くの貴重な技術が、後継者がいないことで廃れようとしているそうです。私達は買うことで、それを支えていくことが出来るのです。
そういうことを考えて選択せず、目の前の安さや、便利さ、簡便さ、一見した見た目の良さ、などで選んできた結果、また世間的な評価や意見など、自分の物差し以外のもので測ってきた結果が今の社会なのだと、私は思っています。
だから、まずもう少し多岐に渡って考え、自分自身の判断基準を持って消費行動をすることが必要だと思います。
政府がどうこうする、というのは、応急措置でしかないと思います。もちろん、そういうのもあっていいと思います。大きな舵取りを政府としてやっていく。それはとても大事なことだと思います。
でもそれがなければどうしようもない、とは私は思いません。一人一人が、今この瞬間からでも少しずつ選択を変えれば、実はそんなに大変じゃなく、この状況は変わると思います。
逆に、私達ひとりひとりの意識が変わらなければ、いくら政治が変わっても一時的に何かが変わっても、結局はぐるっと回って元に戻り、いつまでもやり直しをさせられると思います。
知恵は既にあると思います。あとは実際やるかどうかだと思います。