すごい という感覚 | なるべくカンタンに自己実現。

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慎重、臆病、三日坊主。
極めつけ、面倒くさがり。
でも幸せに夢を叶えたい。

そんな私の自己実現日記。

今日、ここ1週間くらい、読むのをちょっとサボってしまっていた本田健さんのメルマラをまとめ読みしていて、ふと感じたことがあります。


それは、日曜のコラムに書いてあったことで、


あるイベントでゲスト講演をすることになり、パネルディスカッションのコーディネーターもしなければいけなくなって、講演者たちの豪華さを思うと、健さん自身も何故?と思うほど緊張されたそうです。


ちなみにその豪華メンバーとは、元金融、行政改革担当大臣、参議院議員で元内閣府大臣政務官、アントニオ猪木さん、そして、主催者、ということです。


会場に来られている方も相当な方々で、本田さん自身、


「こんな顔ぶれを前に、講演するとは、まさに、釈迦に説法だな」と思いつつ、自分にしか発信できないメッセージもあるよなと自分に言い聞かせました(笑)。」


と思われたようです。

あの、悠然たる態度の、動じない、イチローみたいにどっから来た球でも打ち返す、と思われる本田さんでも、そういう心境になるんだなー、と思うとちょっと意外に思いましたが、それと同時に、あることを思いました。

昔昔の話ですが、新入社員でダイエーの人事にいた頃に、CEO朝礼なるものがありました。朝礼は毎日、本部全体で行っているのですが、毎週月曜はいつもより少し長くいつもより少し詳細に行い、3分間スピーチなるものもあり、誰かが1人、全員の前に出てスピーチをしなければならない、というような地獄のような(笑)こともやらされていました。


そして、何週かに1度、もしくは何ヶ月かに一度、どこかの本部にCEOの中内さんが来て、CEO朝礼というものをやっていたのです。


いつもの朝礼にCEOが加わり、CEOの訓示がある


と言ってみればそれまでの話ですが、当時のダイエーでは中内さんは神以上の存在でした。なんでそんなにみんな、恐れ敬い緊張するのかと思うほどに、全社を挙げて緊張していました。もちろん、CEOミーティングの事務局であった教育訓練部の気の使いっぷりは、見ていて気の毒になるほどでした。


当然、人事本部にも中内さんは何度かやって来ました。最初のCEO朝礼の時のことは、今でも覚えています。


でもそれはCEOのことでも、朝礼自体のことでもありません。


部長達のことです。


私は特に緊張もしていなかったんですが、CEOが帰られてから、部でのミーティングになった時に、部長が開口一番


「緊張したなぁ!!!」


と叫んだことです。普段は沈着冷静で、指示も的確で、いつも穏やかに笑っているような人でした。課長はキレる商社マン的な、狡猾なキツネのような人で、部長とは反目しあっていましたが、その時は部長にすぐさま同意し、「そうですね!」と言っていました。


他の部の管理職の人達も、「ああ、汗ビッショリだよ!」とか「ドキドキしたよなぁ」とか口々に言っていました。さすがに本部長は、ただニコニコ笑っているだけでしたが・・。


その後、いつものミーティングが始まるのかなぁと思いきや、そそくさと確認事項だけ済ませ、


とにかく終わって良かったね! じゃ、解散!


みたいな。

ホントにそんな感じでした。


私は、その管理職の方々の緊張っぷりに驚きました。

だって私はちっとも緊張しなかったんですもの。

他のヒラの子達も、すぐさま通常業務に戻っていました。

管理職の人達は、うちわで顔をバタバタ仰ぎながら、気が抜けたように座っていました。


方や汗ビッショリで、一仕事終わった感の人達、

方や「CEO? で? それがなにか?」 って感じの人達。


このギャップは何? って思いました。


たぶん、私達ヒラにとっては、CEOなんて雲の上の存在で、ちっとも実感が湧いてなかったんです。


通常CEOなんてパンフレットの中で見るくらいで、たまに社内でも見かけるけど、自分達と話をすることなんかないし、気に止められることもない。CEOがうちらに何か言う時は、うちら全体に向かってアドバイスするか、それとも誉め言葉しか言わない、直接指示されたり、批判されたり、怒られたりすることなんてない、だからちっとも怖くなんかない。うちらにとって怖いのは、同僚や直属の上司に怒られること。


そんな感じでした。


けれど部長達にとってCEOは、雲の上などではなく、すぐそこにいる、自分を評価する存在、だったんでしょう。「パンフレットの中で見かけるヒト」的な印象しか持たないヒラの私達とは、現実味がまるで違ったんですね。




本田さんのメルマラを読んでいても、私はちっとも緊張しませんでしたし、そんなにスゴいとも思いませんでした。


私の中では、国会議員なんて遠い存在で、テレビの画面の中で、国会中継の時に居眠りしてたり、汚職で頭を下げたり、不正で甘い汁を吸ってる、金儲けや世渡りばかりに気を使っている、たいしたこともしない、選挙の時だけ適当なことを言う、そんなつまらない存在でしかないのです。


中には素晴らしい人もいて、だから国が成り立っているんだと、漠然とは思いますが、それでも、そんな実感は実際湧きません。頭で無理矢理考えているだけです。


知らないんです。

そういう人を見たことも、会ったこともない。


本田さんが素晴らしいと言うのだから、本当にそうではあるんだろう。

でも実感は湧かない。

だって私は見ても聞いてもいないもの。。




こう書いていると、なんだか当たり前のことでしかないように思えても来ますが、私にとっては、これは若干奇妙なことでもあるんです。


自分でもハッキリわからないんですが、たぶん不思議なんでしょう。

自分が実際に思わないと、いくら想像しても、感情は生まれないんだ、ってことが。




と。


今これを書いていて、ある矛盾に気がつきました。


同じ自分の考え方なのに、まったく矛盾している。

ってガクゼンとなってます。


でも時間がないので、また今度にします。

今から用意して、望月さんの講演会に行ってきます。