「栄光のジェイン」を見ていると、涙がぽろぽろ落ちてきて、目かすんでくる。
ジェインは孤児院で育って、一歩一歩努力して、準看護士になる。
そして、正看護士の国家試験を受けるその前日、勤めている病院を退出して終電に乗ろうとした時、「RH-O型」の
血液が不足しているという緊急の院内アナウンスを聞く。
ジェインは迷わず自分の血液を提供して、終電に間に合わなくなる。
始発に乗れば間に合うから大丈夫、と病院に泊まるジェイン。しかし、ゆっくり眠れなかったためか、ジェインは遅刻してしまう。
が、「最後に勝つ者は善人である」という言い伝えそのままに、ジェインはくさらない。そして、誰にもそのことを言わないで胸にしまっておいて、なんともない、すずしい顔をしている。
これは、まさにキム・タックの女性版と言っていい、未来の人間像を作者がわたしたちに提示してみせた珠玉の作品だ。パクミニョンはこの女性を絶妙の表情でこの役を生きている。