サーブの違い | 窪田テニス教室

窪田テニス教室

皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


以下、質問コメントです。


12. 質問
スピンサーブについて、良い悪いの判断も着かないレベルなので何を書いていいのか分かりません。お許しください。

現状
①右にキックはする
②確率もコントロールも普通(シビアに狙うとエラーの可能性が高くなる)
③右腕を伸ばしきらない、弾道の高いスピンはかすれ気味でベースライン後方7m位に2バウンドする
④右腕を伸ばして、弾道の低いスピンはベースライン後方9mのフェンスにかろうじて届く
⑤ ④はインパクト最速になっていると思う
⑥ ③はインパクト後が速い事が多いと思う
⑦ ③でインパクト最速にならないのは、前腕の捻じれが作りにくいからだと思う
⑧振出でヘッドを落とそうとすると、上に動く前に右肘が前に出て、右腕が外旋してしまう

右上に上手に振りぬくために、どの方向にヘッドを落とし、振りぬく方向に合致した、どの方向に反射を起こせばいいのか?まるでイメージがわきません。反射を早めに全開で起こすとフラットに近くなってしまいます。アドレスの身体の向きも他のサーブと同じでいいのでしょうか?

何か教えて頂けるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。
小梅 2016-09-14 18:46:15


ーーーーーーーーーーーー

参考になるかどうかわかりませんが、コメントに関係しそうなことを書いてみます。


どの球種のサーブも、ラケットヘッドが下向きになる瞬間はあります。

ですが、そのことは考える必要はないです。考えるとダメです。考えた場合、ラケットを含む身体全体が上方向に向かう前に、(右肘が曲がりすぎて)ラケット自体が低くなりすぎることが多いので注意。

右腕を素早く上げる動きが、ラケットヘッドの向きを「通り道として」一旦下向きにさせます。右腕とラケットのイメージとしては、「上」だけです。

「上→下→上」ではなく「上→上→上」が良い。

右腕を素早く上げているかどうかの定義は何か?

私が見るのは、「右腕+ラケットの重心」がトス完了から、低くなることなく高い位置に向かっているかどうかです。この見方が少し難しいかな。ラケットの重心に惑わされないように注意。


球種によっての違いとしては、

フラットサーブの場合、右肘が上に向かって伸びきる直前の高い位置で、ラケットヘッドはコートに対して後方、ラケットフェイスはコートに対して左側に向いたほうが良いです。

スピンサーブの場合、右肘が上に向かって伸びきる直前の高い位置で、ラケットヘッドはコートに対して左斜め後ろ、ラケットフェイスは左斜め前に向いたほうが良いです。

この差をつけるには、「手首の角度を変える」「身体の向きを変える」「トスの位置を変える」ということが必要になります。


手首の角度は、フラットサーブの時は(手先を解くように)開放です。力を抜くほど上手くいくでしょう。

それに対して、スピンサーブは手首を少し掌側にターンしたままスイングしなくてはならないので(これをやらないとフラットサーブになってしまう)、その分の筋力が必要です。

フラットサーブに比べるとスピンサーブは筋力が必要になります。右腕が速くなるほど、手首の角度をキープする力が必要。

どれぐらい手首をターンするのかは、グリップの持ち方によります。コンチネンタルグリップよりもバック側に厚く持っている人は「手首のターンは少ない=あまり筋力は必要ない」ということ。


身体の向きについては、スピンサーブのほうが身体のターンは大きいほうが良いことになります。

ここでの「身体のターンは大きい」とは、股関節の畳みを大きくしても良いし、スタンスをよりクローズにしても良いです。


それらをやりやすくするのは、トスの位置です。

スピンサーブの場合、トスが身体の向きに対して後方になりすぎないように注意です。打たなかったら「(上を向いている)顔」に落ちてくる程度を目安に。

身体に対して後方よりも、コートに対して少し後方(右肩より)にトスを上げたほうが、手首の角度をキープしやすいし、ラケットをコートに対して右側(身体に対して前側)に振り抜きやすいです。


サーブの球種の打ち分けは、「身体の向き」「手首の角度」「トスの位置」を少し変えるだけでできます。これで上手くいかない場合、サーブ自体に何か問題があるかもしれません。