コーチの研修会をするなら、動きを言葉にする練習をすれば良いです。
コーチ全員が、一人の生徒を同時に見て、自分がわかる範囲の動きを言葉にしてみる。
このときは必ず「言葉にする=書く」のが大事です。
「なんとなく思う」のはダメ。
言葉はハッキリと動きを分けてくれます。物事を切り分けるのが言葉。
動きすべてを言語化することなどできません(このトライは大事)。
わかる範囲で良いから、「何がどうなった」「何が何に対してどうなった」と具体的に書けるように見てください。
部分的な動きだけでも良い。空間的なことだけでも良い。身体の一部位の速さだけでも良い。ラケットの軌道だけでも良い。
ここからが大事です。
その情報を全員で共有してください。
ひょっとすると自分の見間違いに気づくかもしれないし、自分が見えていなかった動きが見えるようになるかもしれません。
人の見方はそれぞれです。
これは、自分が見えなかったことを、他人が教えてくれるということです。
「自分はそう見える」で終わらないようにね。
一人のコーチが見える範囲はとても狭く偏ったものです。「偏った見方=他の動きを無視」
他のコーチの見方を知ることで、この偏りをなくします。素直な自分が必要。
他のコーチの意見を聞いて、もう一度同じ動きを見ます。
さっきとはまったく違った動きを見ることになるでしょう。
コーチ達が、一人の生徒を見るときのポイントがあります。
最初に生徒を見るときは、できるだけ同じ角度から生徒を見る。そして情報を共有し、もう一度動きを見る。
動きを見る角度が同じであるほうが、他のコーチの意見が伝わりやすいです。
これをやったあと、全員で他の角度から見たり、各コーチが好きな角度で見たりして、情報を共有してください。
キーポイントは、「動きを言葉に」「情報の共有」「見る角度」です。
動きが見えるようになるには、まず「自分は偏った見方をしている」「見落としていることがある」ということに気づく必要があります。
それを気づかせるのが、情報の共有です。これなら研修会をする意味はあります。