フォアハンドが両手打ちでも、すぐに片手打ちに変えることはできます。
ただ、これには条件があります。
それは、その両手打ちが効率の良いスイングであることです。
「幼い頃から両手打ちでやっているので、片手打ちに変えるのは無理です。やってみたことはあるのですが、打ちにくいので諦めました。片手打ちはやりにくい。」
この言い訳は聞き飽きました。
この場合、両手打ちの動きが下手です。(この確率は100%に近い)
一番多いミスは、ラケットを身体に巻き付ける(=ラケットヘッドを身体の後ろ側に引く)ことです。
なぜそうなるのか?という原因もみんな同じですね。(ここでは書きません。過去記事には何度も書いています。)
その下手な動きを片手でやって苦しんでいるだけ。
下手な動きを、両手で一生懸命やっていたのが、片手になる(筋力半減)わけです。できるはずない。
片手がやりにくいのではなく、下手な動きだからやりにくいのです。そんな動き、私がやってもやりにくいよ。
これは指導者の責任ですね。
下手な動きのまま放置するからです。
その場しのぎで、両手で打たせても、動きはしっかり考えてあげないとダメです。
その「しっかり」とは、どういうことなのか?
その両手打ちのスイング(ラケットの軌道)は、そのまま片手打ちにしても楽にできるのか?
その両手打ちの構えは、咄嗟のタイミングでスライスに切り替えることができるのか?
その両手打ちは、構えるまでのタイミング、構えたときのタイミング、打ったときのタイミング、打球後のタイミングで移動しやすいのか?
これらを考えて動きを教える。これは必須です。
その両手打ちが本当に良い動きならば、片手打ちに変えることは簡単にできます。
両手打ちの経験は10年、片手打ちの経験は数時間といった場合でも、「どっちにしたら良いのかわからない」というほど上手く打てるでしょう。
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私は、フォアの両手打ち反対派ではありません。(まあ、薦めませんが)
生徒側が、「両手打ちがカッコいいので」と言われれば、効率の良い両手打ちを教えます。(両手打ちのプロ選手に憧れている場合がある)
「筋力がないから両手打ちで」と言われれば、「そんなはずはねぇ!」と言って効率の良い片手打ちを教えます。
特に何も言われなければ、片手打ちを教えています。