爪先と踵 2 | 窪田テニス教室

窪田テニス教室

皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


以下、過去記事「両足同時に地面を押すことはあるのか?」についた質問コメントです。


1. お返事ありがとうございます
何度もコメントへのお返事いただき恐縮です。ありがとうございます。

このスイング時に地面を押して足を開放させるについてビデオで撮影をして確認してみたのですが、
下に向かって足の筋肉を使う瞬間→足は曲がっていく→重心が下がる→頭の位置が低くなる
その場で普通にラリーしている時、この動きはほんの数センチになることが多いのでしょうか?
この時、その後の足の伸びもそんなに大きくなっていないです。
たまに打点が高いときや少し食い込まれて打点が後ろ目になったとき(オープンスタンスで踏み回す形のとき)、頭の位置が20センチぐらい低くなり少し足が浮くぐらい伸びるときもありますが確率としては少ないです。

内部意識として下に向かって足の筋肉を使おうとすると頭の上下がより大きくなるのですが、よい動きのようには見えません。
上半身のバランス、動き、タイミングがよければ自然にできてしまうような動きなのでしょうか?

何か気づくことがあればコメントいただけると幸いです。
タッキー 2014-01-23 01:01:51


ーーーーーーーーー


[下に向かって足の筋肉を使う瞬間→足は曲がっていく→重心が下がる→頭の位置が低くなる]ではありません


「下に向かって足の筋肉を使う=足は伸びる=重心は上がる=頭の位置は高くなる]というのが正しいです。(あまり移動がない場合)


まずは、ラケットを持たずに、その場でジャンプの練習をしてください。

詳細です。

ジャンプする直前の、足を「曲げる(=緩める=休む)」動き。

・足が曲がっていく間は、休み

構えとは、休み
です。


・足をゆっくり曲げていく場合は、ゆっくりするための筋力が必要になる


・足が曲がったまま動きが止まった場合は、その姿勢をキープするための筋力が必要になる

できるだけ足が曲げていく時間、又は足が曲がっているままの時間は短いほうが良い。筋力を使うなら、できるだけ弱く、できるだけ短い時間にするというのは基本です。


・身体を傾ける

足を曲げたときに、肛門をできるだけ後方に向けると良いです。



次に、足を曲げた後の、足を伸ばす動き。

・踵で地面を下に押す。

お尻を意識できるでしょう。繰り返しやると、お尻が疲れます。

この動きからジャンプすると、「地」離れが速くなる。一瞬で地面から重みが消えます。爪先が地面に触れていたとしても、そこに重みはないです。

一瞬で身体から重みが消えるため、スイングは速くないと間に合いません。身体が浮いた状態でゆっくり振るのは非常に難しい。


・爪先に力を入れない

爪先で地面を押すと、「地」離れが遅くなる。(爪先が地面から離れるギリギリまで地面を押すことができる)
「地面を下に押す」ではなく、「自分を上に上げる」ほうに意識が集中してしまう。

繰り返しやると、太腿の前側が疲れます。爪先体重での場合、身体はあまり傾きません(でも「傾いているつもり」になる)。

この動きの利点は、ゆっくり身体を上げるときに使うことができることです。丁寧な動きと言えます。(悪い動きは、すべての状況下において悪い動きにはなれない。すべての動きは何かの役に立つと考えてね。)

「地面を長く押す=ラケットを身体の後ろに引く時間ができる=腕を回す(円を描く)時間ができる」

このブログで解説している下手な腕の動きと合います(良い動きとは合わない)。腕の動きもチェックしたほうがいい。やってるつもりにならないように。


それから、身体の上下については、そのときによって異なります。

ギリギリ届くような遠いボールだったら、「足は伸びているが、身体は低くなる」ということもあります。


ーーーーーーーーーーーーーーー


爪先と踵ではまったく違う動きになります。

普段から爪先体重の人は、(違和感ないので)勘違いしやすいです。

過去記事も検索して、両方の動きを交互に繰り返し、違いを感じることが大事です。