前回に引き続き、コーチを指導した時の話です。
各コーチのレッスンに、私がアシスタントとして入り研修します。
Cコーチ(20代前半の若いコーチ)のレッスン直前に、「どんどんアドバイスしてみてね。ダメなところはすぐに言ってあげるから。」と伝えました。
私は、間違いをすぐに正せるように準備します。
するとCコーチは、「え、レッスン中にですか?生徒の前では、、、」
生徒の前で注意されたくないと言ってきました。
全く自分勝手です。
生徒のことを考えれば、仕方がないのがわかると思うのですが、変なプライドがあるようです。
「レッスン中に間違いを訂正しないということは、生徒は間違った動きを教えられたまま帰ることになるよ。それでいいのか考えてみて。」と伝えました。
レッスン中、Cコーチは何もアドバイスをしなかった。
「間違わない」という選択です。
生徒がかわいそうなので、私がレッスンをしました。
彼は、それを横で見ていただけ。
これは研修でも指導でもないです。
間違い、ムダ、やり過ぎなどを教えてもらわない研修などまったく意味がない。
そんなコーチばかりではないです。
Dコーチは全く違います。
他のスクールで教えていた経験もある20代後半のコーチです。
だから、私は気を使って、できるだけレッスン中にはダメだしではなく、補足という感じで指導していこうと考えていました。
ですが、レッスンが始まると、Dコーチは「私がアドバイスします。間違っていたら、すぐにとめて、やり方を教えてください。」と言ってきました。
「間違ったまま教えるのは嫌だから」とね。
彼が説明している最中でも、間違いに気づけば遠慮なくダメ出しして訂正しました。
レッスンの終盤、ゲームをやろうとしたとき、「さっきの説明はわかりにくいよ。あれよりも、~のほうが良かったね。」というと、
ゲームをせずに、また説明をしはじめました。
彼は本気で、間違ったまま教えてしまうのが嫌なんです。
責任感があると思いませんか?
彼を尊敬します。
それと同時に、「なんとか彼の助けになれたら」という気持ちがこみ上げてきます。
そのときの生徒も素晴らしい。
コロコロと説明が変わってしまうから、生徒は、何が何だか訳がわからない状態です。
でも、いい加減にやっているのではない。
それは、生徒にも伝わっているので、誰も文句言わないんです。
普通なら文句言われても仕方が無い状態です(何かあったら、私が謝る覚悟をしていました)。
とても良いものを見せてもらいました。