責任感 | 窪田テニス教室

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皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


前回に引き続き、コーチを指導した時の話です。

各コーチのレッスンに、私がアシスタントとして入り研修します。


Cコーチ(20代前半の若いコーチ)のレッスン直前に、「どんどんアドバイスしてみてね。ダメなところはすぐに言ってあげるから。」と伝えました。

私は、間違いをすぐに正せるように準備します。

するとCコーチは、「え、レッスン中にですか?生徒の前では、、、」

生徒の前で注意されたくないと言ってきました。

全く自分勝手です。

生徒のことを考えれば、仕方がないのがわかると思うのですが、変なプライドがあるようです。

「レッスン中に間違いを訂正しないということは、生徒は間違った動きを教えられたまま帰ることになるよ。それでいいのか考えてみて。」と伝えました。

レッスン中、Cコーチは何もアドバイスをしなかった。

「間違わない」という選択です。

生徒がかわいそうなので、私がレッスンをしました。

彼は、それを横で見ていただけ。

これは研修でも指導でもないです。

間違い、ムダ、やり過ぎなどを教えてもらわない研修などまったく意味がない。


そんなコーチばかりではないです。

Dコーチは全く違います。

他のスクールで教えていた経験もある20代後半のコーチです。

だから、私は気を使って、できるだけレッスン中にはダメだしではなく、補足という感じで指導していこうと考えていました。

ですが、レッスンが始まると、Dコーチは「私がアドバイスします。間違っていたら、すぐにとめて、やり方を教えてください。」と言ってきました。

「間違ったまま教えるのは嫌だから」とね。

彼が説明している最中でも、間違いに気づけば遠慮なくダメ出しして訂正しました。

レッスンの終盤、ゲームをやろうとしたとき、「さっきの説明はわかりにくいよ。あれよりも、~のほうが良かったね。」というと、

ゲームをせずに、また説明をしはじめました。

彼は本気で、間違ったまま教えてしまうのが嫌なんです。

責任感があると思いませんか?

彼を尊敬します。

それと同時に、「なんとか彼の助けになれたら」という気持ちがこみ上げてきます。

そのときの生徒も素晴らしい。

コロコロと説明が変わってしまうから、生徒は、何が何だか訳がわからない状態です。

でも、いい加減にやっているのではない。

それは、生徒にも伝わっているので、誰も文句言わないんです。

普通なら文句言われても仕方が無い状態です(何かあったら、私が謝る覚悟をしていました)。

とても良いものを見せてもらいました。