動きを正しく見る 2 | 窪田テニス教室

窪田テニス教室

皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


「ビデオ撮影して、スローで再生すればよく見える」という人がいます。

確かに、スローで再生すると動きの細部までよく見えます。

これをやることで、動きを分析できたと思わないでください。


スローで見ると、

・「どう動いたのか」はわかるが、「なぜ、そうなったのか」がわかりにくい

伸張反射でやっている動きの特徴は、その速さです。

それをスローにするとわからなくなる。

「速くなってしまった動き」に注目してもダメです。

見なければならないのは、その動きを速くするキッカケとなった動きや姿勢です(遅い動きから、速い動きに切り替わる直前の動きが最も重要だということです)。

その「切り替わり」は、生のスピードで見たほうがハッキリとわかる。

最初に、どのタイミングで、動きが速くなるのかをチェックし、

2回目は、そのタイミングの前の動きをチェックする。

(分からない人は、「直前の動き」でブログ内検索してください)


・速い動きには、独特の速い感触がある

速い動きは、意識してやるものではなく、瞬きのような反射機能を使います。

反射という意識できない(意識しなくてもできる)動きは、意識できない動きとして扱ったほうがいい場合が多い。

意識してやると違った動きになるからです。

瞬きを意識して30回やれば分かると思います。

疲れるでしょ?鈍くなるしね。

速さを意識するのではなく、速さは感触として捉えることが大切です。


・スローで見るクセがついてしまう

実際のスピードに目が追いつかない。

レッスンは現場が勝負です。

映像を持ち帰って、「来週までに調べます」では役に立たない。

その場で、動きを見て、瞬時にアドバイスをし、矯正する行為をレッスンといいます。


・速い動きは、速く見る

動きを見るときは、実際の速さで見るようにする。

「でも、身体の向きや足の動きは見えますが、手先の動きは速すぎて見えません」という指導者がいます。

テニスの動きは、スローにして細部をハッキリと見る必要はない。

なぜなら、ラケットでボールを打てば、手先の動きが読めるからです。

飛んだボールの行方を見れば、ラケットフェイスが、どの時点で、どの方向に向いているのか分かります。

手先の動きは、ラケットフェイスの動きとして大きく見えるし、ボールの行方で再確認できる。

これが、道具を使うスポーツの最も便利なところです(道具を使わないスポーツよりも指導しやすい)。