Re:Re: BULARI。
ひさびさにゆったりとした目覚め。
気分良くカーテンを開けて窓の外を見ると雨…!
だからなんだっていうんだ。せっかく旅に来たんだから、元気に朝食(時間的に昼食だが)をとりに街へ出よう。
と、宿を出てみると…寒い! 初夏どころか初冬のような冷気。訊いてみれば、昨日と15度の気温差。さすがにこれにはびっくり。
気を取り直して、この土地に来るといつも行く店で定番の一品。シンプルな庶民の味、なんだけれどこういう店はありそうでなかなか無い。近所にもあったらいいのに。
『孤独のグルメ』的にクールに満足したところで、雨ニモマケズ、ついに今回の目的地へと。自然と足が早まる。あの漆黒のギネスビールを渇望したのと同じくらい、此処に来るのを何度望んだことか。
そう、それは金沢21世紀美術館。去年6月のBEATLE CRUSADERS公演以来の再訪。その際に観ることが出来た『愛についての100の物語』も素晴らしかったが、今回は何としてでも観たかった作品展示。
オラファー・エリアソン『あなたが出会うとき』。とにかく面白そうだと思って、いろいろ下調べもしたけれど、いまいち全貌が掴めなかったこの展示。何はともあれ体感しないことには始まらない! ということで、会期中、去年から何度も金沢に飛ぼうと試みたけど、仕事との兼ね合いで断念の連続。そしてついに本日最終日前日。翌日東京でライブだし。でも、このタイミングで来なかったら観られなかったわけで、この強行スケジュールにも大いに意味がある筈。
そんな期待を胸に、最終日間近の混雑も予想して、チケットは前売りで買っておいたので準備は万端。
いざ。
おぉー
うわぁ
ふふふ
!
へぇー
・・・
あはは
楽しかった。
なんというか、アートだからどうとかじゃなくて、直感的で感覚的でアタマじゃなくてカラダで感じられる、そんなのでいいんだな、と。
展示をひとつひとつ解説するのはあまりに野暮なので割愛するけれど(したところで到底伝えきれない)、何よりも、おばあちゃんも小さい子も、ホント楽しそうにあちこち観て廻っていたのが何より印象的だった。
それはまるで公園で遊んでいるのと変わらない光景。そういう街に溶け込んでいる美術館の在り方としても21世紀美術館は素晴らしいし、これで前売りで800円(小中高生400円)というのだって素敵だと思う。
きっと地元の方はちょっと近所に出たついでに何度も遊びに行けるし、小さい頃から自然にアートに親しんだ子供達はきっと心豊かに育って、もっと面白く日本や世界を創っていくのではないだろうか。あくまで想像だけど。
そんなことを思いながら展示をほぼ3周ほど観て、美術館を後に。
飛行機までの時間、おでんと地酒の杯を傾ける。心地よい疲れに沁みるわたる美味。
最終フライトで東京へ。
次は何処へ行こう。
ーおわりー