満腹感をキチンと出せればこんなにも安心だったのか | 愚奏譜

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ワタシ、かなでの備忘録みたいなもの。
割と内向き・オタクなハナシが多くなりそうです。

朝ドラのハナシです。

『スカーレット』
喜美子が頑張ってるけど、喜美子だけ頑張ってるようにしかみえない。喜美子だけ犠牲になってる。というか、他の川原家全員にイラつく。特に父親。
あの時代に、安い土下座で奉公先を見つけてくるぐらいならまだマシなのか。飲んでばっかりで、家にロクに金を入れず(酒代)に見栄で散財するクズ父だけど、遊廓に売らなかったから。あの時代だと、まだありえただろうに。そのクセ、自分の事だと意地だの何だの抜かす。典型的なクズ。そんな自尊心は、借金を何とかして、子供の稼ぎにタカらなくなってから言え!
照子が良い。彼女が居なかったら喜美子は社会性が持てなかっただろうな。家庭に社会性を潰されて、精神的・学力的に病人同様だったから、照子のような子が構ってくれなかったらと思うとゾッとする。ま、二人とも異形には変わらないけど。

大阪編はホッとする。川原家が出ないし、戸田さんが十代に全く見えなくても大丈夫だし(むしろオバサンに見える)、新キャラ達もまだ楽しいから。

現時点での川原家は愛されるのか?
時代性を考慮しないワタシが不寛容過ぎるのか?
『じゃりン子チエ』の再放送を浴びるほど見ている文化圏ならばフツーなのか?
ん?誰だ!アニメ『じゃりン子チエ』を作ったやつは!?


『なつぞら』
一時は心配になりましたが、ワタシは楽しめました。
そりゃあ、子育て関連エピソードには「??」した点もありましたが、頑張ってたなぁと思えました。
でも正直、アサミさんは見ていて悲しかったです。世間ウケは良かったみたいですが、ワタシには、痛々しくウザくしか見えなかった。なつのコーディネイトがイカれてるのも彼女のせいだし。
十勝は泰樹さんを始め万全。アニキが余所のクイズ番組で「十勝」を答えられなかったこと以外は。
雪次郎に演劇の大変さを語るトヨばあちゃんは、演者か高畑淳子さんだから、リアリティが有りすぎて、違う感動があった。
奥原三兄弟は、末妹が一番年相応の演技になってたのは御愛敬か?兄となつは、ずっと若者みたいな生活してたから。

さて、イッキュウさん。
家庭に入ってからは、最初の尖りは無くなって、逆にキャラが薄くなっちゃった。
それにしても、キャスクレでは主人公配偶者なのに、いつも席順がかなり下だったのが憐れだった。





アニメ史な感想
こういうのを見ると多くの人が「世界名作劇場的なテレビレギュラーの復活」を望むと思います。
無理です。
思うほど内心はそう思ってない。

なつの娘が『タイガーマスク』『デビルマン』的な作品には否定的な感想の描写だったけど、それはきっと内容ではなく、絵柄の問題。
今、日本史上最長の幼女向けアニメシリーズは『プリキュア』。「バトル要素は女の子に向かない」は、ジェンダー的にもビジネス的にも、滑稽な老害意見。
劇中で頻繁に「子供達のため」的な主張がなされていたけど、それすら今では史劇的。
そもそも劇中で『ルパン三世』的な作品も作ってたけど、それは子供だけがターゲットじゃなかったしね。

『ドラえもん』すら晩飯相伴の時間帯から追放された令和時代。
かつて世界名作劇場が消滅したあとにやった作品が『中華一番!』というマガジン連載の料理バトル漫画。そのあと『ONE PIECE』で、『ONE PIECE』がニチアサに移動して、フジテレビの夜アニメが絶滅。だったかな?
『ONE PIECE』は語るまでもないけど、『中華一番!』は今復活して、TBS深夜でアニメが再開してる。

さて、世界名作劇場の今は?
その名跡は、その実態が世間に知られていないことを良いことに、カワイイを撒き散らしている害獣ラスカルと、家庭教師の眷属になったハイジ達によっと語られるだけではないのか。
BSか何かで一度復活したらしいけど続かなかったし。
一年とは言わないから、半年とかワンクールぐらいでの枠でやれないもんかしら?とワタシは思うけど、無理だとも分かってる。
今こそ健全な「こどもだまし」が必要なんだろな。
やなせたかし『アンパンマン』は、だからこそ偉大。


『日曜美術館』の高畑勲回で『この世界の片隅に』の監督が『火垂るの墓』の見方を語っていて、眼から鱗が落ちた。
ようやくワタシも寛容になれた。無知への無知だった。