人間自身がもっている治癒力でガンが治る⁉
これまで異端視されてきた民間療法が現代医学でも治せなかった難病を奇跡的に治せるのはなぜか?
それは精神力とか自然治癒力という一見非科学的な力を重視したからだ!
ワイル博士はこれらの力に次の世代の治療法を見た!
非科学的なものを排除した現代医学の行き詰まり
1982年、アリゾナ医科大学に「オルタナティブ医学(代替医学)」という耳馴れない講座が開設された。この講座の中心人物は、内科医であり、ハーバード大学民族精神薬理学部の研究員も勤めるアンドルー・ワイル博士である。彼は1972年に「ナチュラル・マインド」というベストセラーを著し、70年代に全米を巻き込んだマリファナ論争に決着をつける役割を果たしたことで有名な人物だ。
この講座の目的は「行き詰まりを見せてきた現在の医学に代わる新しい考え方の医学」を模索することはあった。というのは、現代医学はこれまで輝かしい成果をあげる一方で、色々な矛盾も抱えており、最近ではこれを無視できるくなってきたからだ。
薬づけ、検査づいのために医療費が急激に高くなっていること、副作用の強い治療法や危険度の高い治療法が行なわれ、それが新たな病気(医原病)を引き起こしていること、ガン・糖尿病・腎臓病・肝臓病などの慢性病に決定的な治療法を見い出せないでいることなど、問題は山積(さんせき)しているのだ。
このような行き詰まりは「科学としての医学」という根本の思想に誤りがあるために生じた、ワイル博士は考えている。
(続く)