灯火が消える瞬間 | パートおばさんの日常

パートおばさんの日常

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兄が亡くなった。53歳だった。

若い時に肝炎だとわかり、長年ガンと闘いながらだったから、いつかこんな日がくるのかも
と頭の隅にはあったけれど。

病院から、お話しがあります。と東京に
向かった時はまだベッドから身を起こして
話しができたから、
あまりにも早く逝ってしまって
未だに信じられない。

兄との別れが悲しいというよりも
緊急入院する前まで仕事に出掛けようと
していた
妻と娘を残して逝ってしまう
そして、自分という存在が無くなってしまう
恐怖に直面しなければならない
そんな兄の心残りや無念な想い、心境を思うと
兄が可哀想で涙が止まらない。

亡くなった後の顔は穏やかな顔になっていた。
看護婦さんは、長年苦痛を伴う治療と闘いながらだったから、それから解放されてやっとゆっくりお休みになれますね。
よく頑張られましたね。と言って下さった。

兄がこの世に存在した事の証を自分が
記憶に留める為に兄の事を徒然に
綴りたいと思う。