こんばんは。

先日、ちょこっと予告したのですが、文鳥の色分けについて遺伝子レベルで解説しようと思います。

書籍では全く遺伝子レベルで解説しているものが見られませんでしたので、インターネットを頼りに勉強しました。

なので、憶測である可能性もありますし、信ぴょう性はありませんので、あくまでも参考程度に読んでいただければと思います。

 

さぁ勉強だぜっとはいかさん。

 

さて、本題に入る前に少し、遺伝学の簡単な知識があったほうがわかりやすいと思いますので、ちょっとだけ学問の視野から説明したいと思います。

 

生物は細胞という単位から構成されており、その細胞の中には核というものがあります。

その核の中には、DNAという遺伝情報を塊とした染色体というものがあり、その染色体上にある遺伝子の働きかけで様々な組織を構成しています。

 

まず、遺伝学には欠かせないある人の法則、それはメンデルの法則についてご紹介しましょう。

フルネームにしてグレゴール・ヨハン・メンデルさんは現在でいうとチェコ出身の植物学を研究していた科学者であり、実に現在の遺伝学の地盤を作り上げた人でもあります。

1865年に、のちにメンデルの法則といわれるようになったある遺伝についての法則を提唱しました。

優性の法則、分離の法則、独立の法則とよばれる3つの法則です。

一つ一つ説明することは勉強嫌いの方に苦痛になると思いますので、実際にメンデルさんがこの遺伝法則を実証するにあたって研究した植物を例にあげて説明してみようと思います。

 

メンデルさんは植物学の研究者ですが、エンドウについてとある発見をしたのです。

エンドウには背の高くなるものと、背の低くなるものの2種類があるということを見つけ、背の高いめしべにに背の低いおしべを受粉させ、また逆に背の低いものに背の高いものを受粉させ、それぞれ種子を作りました。

そのできた種子を育てると、すべて背の高いエンドウになったのです。

つまり、背の高いエンドウは背の低いエンドウよりも遺伝的でいうと優性であるという、これが優性の法則になります。

次に、それらの種子から育ったもの同士を受粉させると、背の高いエンドウと背の低いエンドウが3:1の割合で出現しました。

また、エンドウの種子にはしわのあるものと、ないものがありまして、上述と全く実験を試した結果、やはり優劣があり、またしわのあるものとないものを交配させた種子から育てたものを更に交配させると、しわのあるものとないものが3:1の割合ででたのです。

これらの結果から、分離の法則を発見しました。

最後に独立の法則というのは、エンドウでいえば、背の高いものは必ずしわのある種子を作るわけではなく、背が高いものでもしわがあるものやないものがあり、逆に言えばしわのある種子は背の高いものや背の低いものがあったり、それぞれの形質に互いの遺伝子が干渉していない、独立しているということ言います、が!これはのちの研究である一定の条件でしか成り立たないことが分かったので、今では遺伝学という学問の基礎の中で教えられる情報です。

 

と、すでにあぁ読みたないわぁ~と思われている方もいるかもしれませんがここまではまぁ無視してもらっても構いません。笑

 

次に、もう少し身近な例をあげて遺伝子のことについて紹介しようと思います。

血液型ならみなさん、よくお聞きするかと思いましたので、こちらを例にあげて紹介します。

表をまじえたほうがいいと思いましたので、図にしました。

上図のことが分れば、文鳥の遺伝子解説もすんなり理解できると思います。

 

またこれらは性別に関係なく遺伝するものなので、常染色体上での遺伝といいます。

性別に関係して遺伝する性染色体での遺伝、これを伴性遺伝というのですが、これについてはパート②で説明しようと思います。

 

さて、ようやくメインに入っていこうと思いますが、みなさん文鳥はどの色まで知っていますでしょうか。

遺伝学的に区別すると以下の種類になります。

 

・ノーマル文鳥(原種と同じ色)

・桜文鳥

・頬黒文鳥(成長過程で桜文鳥と同じ色になるそうです。)

・優性白文鳥(弥富で誕生したと言われている文鳥)

・劣性白文鳥(海外の多くで流通している文鳥)

・ごま塩文鳥(パイド文鳥とも呼びます。)

・イノ文鳥(アルビノです)

・シナモンモカブラウン文鳥(濃いめ)

・シナモンレッドブラウン文鳥(薄め)

・シルバー文鳥

・シルバーイノ文鳥

・ライトシルバー文鳥

・ライトシルバーイノ文鳥

・クリーム文鳥

・クリームイノ文鳥

・アゲイト文鳥

・パステル文鳥(ブルーまたはダークライトとも呼びます。)

 

えっ!?こんなに種類いるの⁉と言われるかもしれません、見た目で区別する際にはほとんど桜、白、シナモン、シルバー、クリーム、ごま塩、頬黒、このくらいじゃないでしょうか。

 

このうち、常染色体に関係してくるのは、シナモン文鳥やシルバー文鳥、そして白文鳥になります。

クリーム文鳥やパステル文鳥はパステル遺伝子という性染色体上の話になるので次回お話しようと思います。

 

さて、まずは分かりやすいシナモン文鳥とシルバー文鳥の話です。

シナモン文鳥はノーマル文鳥の黒い色素を抑制するフォーン遺伝子をホモにもつことで発現します。

一方で、シルバー文鳥はこのフォーン遺伝子とは別の場所でシルバー遺伝子をホモにもつことで出現します。

また、アゲイト文鳥に関しても、これらの遺伝子とは別の場所でアゲイト遺伝子をホモにもつことで出現します。

そもそも、アゲイトって何⁉と思わる方が多いかもしれませんが、アゲイト文鳥は頭部と尾羽の黒い部分がこげ茶っぽく、目の色が暗赤色の文鳥さんです。

あまり日本では流通していない種なので、見たことない方も多いと思います。

僕も実際には見たことがないので、一度調べてみてください。

 

さて、更に話を深く掘り進めますと、海外ではシナモン文鳥は2種類に分けられ、濃いほうをモカブラウン、薄いほうをレッドブラウンと呼び、これらの違いもフォーン遺伝子がかかわってきます。

 

読んでいて読みにくいなと思いましたのでこれも簡単にまとめてみました。

 

記号が入るとややこしいですが、血液型と同じような考え方です!

このことから、考えるにシャロはシナモン文鳥ですが、目は黒いです。

うんやっぱり黒いですね、でもそこまで色素が濃いようではないので・・・わかりません。笑

ただ、どちらかといえば濃い目のモカブラウンの種に該当するのではないかと思います。

また、はいかはシルバー文鳥ですが、目は赤くないのでイノではないと思います。

ちなみにイノというのは、アルビノのビノからきた語源です。

目は真っ黒なはいかさんです。

これは伴性遺伝についての話になるのですが、この子、正式にはライトシルバーなのです。

これはパステル遺伝子が関係してくるので次回お話します。

 

さて、続いてはちょっとややこしい白文鳥になります。

白文鳥には優性白文鳥と劣性白文鳥がいます。

何が違うんやということですが、遺伝子でみれば全く違うのです。

こちらもまとめてみました。

 

 

これ、まとめられているのでしょうか・・・。笑

かすりは雛の時にグレー色の羽がまじっていたので、この理屈から察するに、優性白の文鳥だと思います。

まだ0歳のかすりさん、少しぼやけてますが、背中がグレーなのが分ります。

 

さて、上記のことを少しばかり応用すると、アルビノの品種は2種類の遺伝子から存在することが言えます。

 

1つは、優性白遺伝子をヘテロ(W+)でもち、なおかつフォーン遺伝子をホモ(ff)でもつ場合、「W+、ff」という表現型になります。

もう1つは、劣性白遺伝子をホモ(ww)でもち、なおかつフォーン遺伝子をホモ(ff)で持つ場合、「ww、ff」という表現型になります。

 

どうでしょうか、分かった!っと言ってもらえれば僕も勉強した甲斐があるのですが、これを見ながら自分の家にいる文鳥が正確にどの色なのか見分けられるのではないかと思います。

 

ちなみに、桜文鳥はノーマル文鳥の色に頭部か顎に白い羽が数か所見られ、これが桜が散るような意味を含めてつけられた名前です。

原種とペットとの区別で呼ばれるようになった桜文鳥ですが、みなさんの桜文鳥は白い羽が点々に見られるでしょうか。

うちのこさひは、頭部の黒い部分に白い斑点が少しありますので、桜文鳥と呼べます。

いい感じに白のまだらがありますね。

 

顎も白い模様がありますので、完全に桜文鳥でしょう!

 

一方で、このような白い斑点が全くないようであれば、ノーマル文鳥かもしれません。

 

これは、優性劣性の遺伝に関係なく発現するようで、実はシルバー文鳥やシナモン文鳥にも見られる場合があるそうですが、桜シルバーとも桜シナモンともよばれないので、この場合あまり外見では区別できないかもしれません。

見た目で区別できない場合でも、実はその個体にはこの斑点を出すサクラ遺伝子を持っている可能性があります

 

この桜についてはかなりの個体差があるようで、たくさん見られる場合もあるし、ほとんどわからない場合もあるそうです。

 

長くなってしまいましたが、次回はパステル遺伝子についてお話します!

 


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