こんにちは。トレーナー村田です。

 

6月になり、気温が上がり始め暑さが厳しい季節となりました。

暑い季節が近づくと、夏の大会へ向けてトレーニングに励む選手が多いのではないでしょうか。

 

夏の大会といえば、やはり課題となるのが高い気温の中でのパフォーマンス維持です。暑さ対策を怠ると、思うようなパフォーマンスを発揮出来ない場面もあります。

 

「なんとなく調子が悪い…」「体がいつもより重い…」など、夏の季節に経験したことはありませんか?

この感覚の裏には、高温環境による体の変化が隠れている場合があります。

 

今回は、熱中症とパフォーマンスの関係について解説していきます。

 

 

以前のブログには、熱中症のメカニズムや対策法などを取り上げています。

詳しく知りたい方は、こちらのブログも参考にしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんとなく調子が悪い」の正体 

 

熱中症がもたらすパフォーマンス低下の原因は何でしょうか。

 

 

暑さが厳しい季節、

「なんだか今日は体が重い…」

「集中出来ない…」

「やる気が出ない…」

 

といった状況に陥る声は、残念ながらよく耳にします。

 

実はこのような状況は、熱中症や脱水症状が関係しているかもしれません。

 

具体的に、どのようにパフォーマンスに影響していくのか解説していきます。

 

 

 

 

軽度の脱水においてもパフォーマンスに大きな影響を与える

 

わずか体重の2%の水分が失われるだけでも、筋力・持久力・集中力が著しく低下

していきます。

 

 

 

例えば、体重50㎏の選手であれば1Lの汗をかいた状態です。

炎天下での練習や試合においては、30分~1時間程度で達します。

 

 

熱中症になると、体だけでなく脳の働きにも影響を及ぼします。

体温が上昇すると、脳の中枢機能(判断力・集中力・反応時間など)が鈍くなり、

試合中のミスやボールへの反応が遅れる、声が出なくなるといった試合中のパフォーマンスに関わる症状が起こります。

 

画像 スポーツをする方必見!熱中症対策!! の記事より 1つ目

 

見逃されやすい隠れ熱中症

 

練習や試合に集中していると、自分自身では気づかないうちに熱中症になっている

場合もあります。

高温環境下での競技は、常に熱中症に侵されるリスクを考えておきましょう。

 

また、軽度の熱中症においては「ただの疲れ」「寝不足」と間違えた認識で捉えやすい

です。軽視してしまうと、対応が遅れ重症化に繋がってしまうので要注意です。

 

 

 

「水さえ補給しておけば大丈夫」

 

こちらの認識も要注意です。特にスポーツ活動中は、水だけでは不十分です。

汗で失われるナトリウム(塩分)が不足すると、体のバランスが崩れ、パフォーマンスの低下や吐き気、筋肉がつりやすくなる状況を引き起こします。

 

塩分も一緒に補給する事が大切です。

スポーツドリンク・経口補水液・塩分タブレットなどを活用しましょう。

 

 

熱中症によるパフォーマンスを維持する為の対策 

 

 

1.体重チェック

 

練習・試合前後の体重の差から、水分がどれくらい失われているか確認しましょう。

前後の計測で、体重の変化がない事が理想的です。

 

 

 汗の量=水分損失量

 

減少分(Kg)×1.5倍=補給する水分量(L)

 

例:練習後に体重が1kg減っていた場合、1.5Lの水分補給が必要です。

 

  

こちらのチェックを習慣にする事で、自分自身の補給量を再確認する状況を作り

コンディションを把握する習慣が身につきます。

 

 

2.水分+塩分補給

 

汗には、水分と一緒にナトリウム(塩分)が多く含まれています。水のみを補給していると、体内の塩分濃度が薄まり、かえってパフォーマンスの低下を引き起こす場合があります。(低ナトリウム血症)

 

 

水のみではなく、スポーツドリンクや塩分タブレット、梅干しなどで塩分を補給していくことが重要です。

 

 

 

3.暑さに合わせて体調を調整する

 

 

高温な日は、いつもと同じ内容の練習・トレーニングでも体にかかる負担は大きくなります。

熱中症対策のためには、暑熱順化とリスク管理が重要になってきます。

 

 

・ウォーミングアップの内容を再確認

 →時間・強度・場所

いつもより短時間で集中して取り組み、日陰で行いましょう。

 

 

・こまめに休憩を取り入れる

20~30分など時間で区切り水分補給をするタイミングを作ることが理想です。

WBGTなどの熱中症指数なども参考にしてください。

 

 

・休憩場所を確認

直射日光を避け、日陰や風通しの良い場所を見つけましょう。

 

 

 

 

 

 

セルフ管理を徹底する

 

 

意識する事

 

・事前準備

・体調の見える化

・暑さに応じた調整

 

 

高温多湿な環境においては、無理をしない勇気がパフォーマンスを守ることに繋がります。

習慣的にコンディション管理ができるようになれば最終的に試合本番でのパフォーマンス発揮の土台となります。

 

 

 

 

 

周囲の関係者が注意すべきサイン 

 

 

・返答が遅れる、無口になる

 

・ふらつき、足がもつれる

 

・汗が急に止まる

 

・異常に汗をかく

 

・顔色が青白い

 

 

このような症状が出たら、熱中症の初期症状として要注意です。

 

早めに声をかけて、水分+塩分補給・涼しい場所での休息を促す事などより早期に初期対応できるかどうかが重症化を防ぐきっかけになります。

 

 

 

 

まとめ

 

熱中症は、命の危険性に加えパフォーマンスの発揮を妨げる要因になります。

「なんとなく調子が悪い…」と感じた時、それは体からのSOSサインかもしれません。日頃の体調管理や暑熱対策を徹底し、パフォーマンスの向上を目指していきましょう!

 

 

では、また次回のブログでお会いしましょう。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

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