ドイツ在住歴約２０年
海外キャリアデザイン・アドバイザー
ブットラー惠子です。
Coburg
私より少し年上の友人が、
昨年のコロナ渦の最中に
自宅でサロンを開業しました。
彼女は自分がいいと
思うものを人にも広めたい、
そんな謙虚な想いで
ビジネスを始めたそうです。
そしてもう一つ理由があって、
彼女はずっと主婦でした。
だから老後のために
少しでも蓄えたいと言っていました。
前にも書いたことがありますが、
ドイツの専業主婦には、
年金が出ません。
子供がいれば一人につき
１００ユーロぐらい（１万２千円）
ぐらいの「年金」は出ます。
でもドイツでも１万２千円なんて、
１か月の食費にもなりません。
ご存じの通り、ドイツは昔
東西に分かれていて、
旧東側の市民は皆、
働くことが強制されていました。
健康なのに働かない人は犯罪者(-_-;)。
その代わり、皆が働けるよう、
子供を預ける施設も
充実していたそうです。
今のドイツや日本のように待機児童
なんてなかったのでしょう。
という訳で生涯働いた女性が多く、
旧東側の女性の受け取り年金額は
旧西側と比べると、なんと５割高いとか
（数字の出典はこちら）。
しかも旧東側は、
旧西側と比べると物価が安い。
だから実生活では
年金の価値は５割以上高く
感じることでしょう。
国際結婚でドイツに来て、
今は新婚とか、子育てで
忙しいという人も多くいるでしょう。
だけど、本当に
声を大にして言いたいのは、
若いうちから年金について
考えた方がいい、ということです。
残念ながら、日本でもドイツでも
お金に関する教育は
あまり行われていません。
そして今でも子育ては
女性のものと考える人が多い。
そのせいでドイツでも
出産を機に退職したり、
パートタイムに切り替える人が多い。
それでも旦那さんがいる間は、
旦那さんの収入と
定年退職後は年金で
生活は成り立つかもしれません。
だけど、あってほしくない事ですが、
旦那さんの収入が
続く保証はありません。
もしかしたら明日、突然
旦那さんから、「別れてほしい」
と言われるかもしれない。
私だって考えたくないけれど、
最愛のパートナーが、病気に
かかることもあるかもしれません。
夫に先立たれた場合に
残された妻に支払われる年金額は
夫の年金額の５割だとか。
納得いかないけれど、
残りの５割は国が
自分のポケットに入れてしまう。
私はずっとフルタイムで働いているけど、
年金を受け取ったら、
その金額からまた社会保険料など
払う必要があります。
だから自分でも国民年金とは別に
年金を積み立てています。
だけどそういうことを知らないと、
早期に定年退職できなかったり、
公営住宅に引っ越したりすることに
なるかもしれません。
別に脅かすつもりはないんです。
だけど、自分の将来のことだから
今からしっかり考えて
準備してほしいと思います。
ドイツ語に自信がないなら、
英語で働くことを考えたり、
日本語でビジネスを考えるのも手です。
今の時代ネットで色んな
ビジネスが出来るようになったし、
友達のように自宅起業だって
努力次第で可能です。
他ならぬあなたの老後のことです。
今からしっかり考えておきたいですね。
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