THE WHITE PLANET ( La Planete Blanche ) | たとえばボクがキミを小さなレンタルビデオ店アルバイトだと見下したとして、それが何か??

THE WHITE PLANET ( La Planete Blanche )

 フランス映画

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 ブリザード吹きすさぶ、冬の北極。

白夜の訪れとともに春が到来し、9月、3ヶ月続いた昼の時間が幕を下ろすと、夏が終わる。

大地が姿を消し、ホワイト・プラネットが再び “白” に覆われる頃、狩場を提供されたホッキョクグマたちも元気を取り戻す。

 一年を通じて冒頭から描かれている、このシロクマたちの誕生や成長の軌跡以外にも、春を悟りどこからともなく集まりだし大移動を始めるカリブーたちや、ペンギンの群れが氷の反射の下で見せるハンターの姿や、氷の下の暗い海中で見られるもう一つのWhite、白イルカたちのダンスを始め、3年という日数を費やして撮影された、貴重な奇跡の映像の数々が収められている。

 ただただ「白」だけが埋め尽くすこの世界での、命を懸けた誕生、狩り、生活。 ゆえに美しい。  この圧倒的な美しさ、壮大さを見せられることで、私たちが今、気づかなければならない事とは・・・。





 ブログ復帰第一弾ともいえる作品が、当ブログ初めてのドキュメンタリー作品の紹介になってしまいました。 …少し不安(゚ー゚;   でもでも、素晴らしい作品でしたよ。 「これはCG?」と疑ってしまうほどの映像美。 しかーし、それは現実世界の神秘のみが描き出せる、鮮明な地球の美しさなのです!!

 厳しい冬の後には、必ず暖かな春が訪れる。 春は生きとし生けるものすべてに命の力を与え、成長させてくれる。 食物が連鎖することの美しさも教えてくれる。  人間は自然界からの恩恵を享受してばかりである。 果たしてそれでいいのだろうか?  作品中に登場する愛らしい動物たち。 彼らは地球の異変には気づいても、それを食い止めるだけの力はない。 地球を今の危機的状態にした張本人、そしてそれを修正しうる唯一無二の存在、それが私たちである。

 “大きな底辺を作らなければ、高いピラミッドは立たない”

私たち一人ひとりが現状に気づき、少し変化するだけでも、世界は大きく変わる可能性をもっていると思う。 地球の気候を均衡に保つために重要な役割を果たしている北極の、氷が薄くなっていることを表す最後の映像。 短いシーンでも、そこに込められたメッセージは重いものでした。



好き嫌いの分かれるドキュメンタリー映画なので、この点数に止めましたが、多くの方に観てもらいたい作品です。