あけましておめでとうございます!

1月3日でようやく書き込めました。新年の挨拶。今年も緩くさらりとやっていきたいと思いたい今日この頃であります。

 

さて、本来であれば2017年にいろいろと書くべきだったんですが、いろいろと立て込んでいたら結局この日付になっていたので、2017年振り返り(年跨ぎ!)で2017年読んだ本について少しつらつらと・・・。

 

今年!なんと例年50~70冊前後読んでいるのですが、今回まだ感想(下書き)を書いてないのも含めて26冊とかなり少ないものになってしまいました。序盤に結構重たいのがドンドンときたからか、早川書房のポケミスや新ハヤカワSFシリーズのように意外と分量のあるものをよんでいたからかわかりませんが、今年はそこまで冊数を伸ばすことはできませんでした。

 

今年の特徴は「ノベルスタイプ」が多かった、その分文庫形態のものをあまり手に取らなかったですね。あとラノベも上遠野さん以外はほとんど読んでませんでしたね。これは年齢に伴いラノベ方面に手を出さなくなってきたのか、単にノベルスに手いっぱいになっていたのか…って感じの印象なのですが、後者が強いでしょうな。感想にはあげてない教養本とかを読む機会が結構多かったので、それらを踏まえるともう少し冊数としては呼んでいるかもしれない。そういう意味で行くと、今年読んだ本の一つで前々から気になっていた「脳科学は人格を変えられるか?」(文藝春秋社刊)

 

 

 

はなかなかに面白く読めた本であったね(未レビュー。今後あげる予定)。仰々しいタイトルなんだけど実はこれ「タイトル詐欺」に近い。前々から良いタイトルだなぁ~とは思っていたんだけど、今年ようやっと読むことができ、満足です。実に面白い本でした。

 

今月ようやく新刊が発売される「特捜部Q」シリーズですが、今年読んだのは「吊るされた少女」でQシリーズ後半戦といった内容です。

 

 

 

カール、アサド、ローセ3人がチームとしてよい具合に絡み合ってきて、そしてQに配属になった新人野郎がようやくチームメイトとしても認められるようになり色々な意味で特捜部Qが盛り上がってきているなぁと感じる。不穏な空気も漂っているけれども今のチームなんやかやいい感じなのだ。が…、今月発売の新刊のあらすじには「特捜部Q」がどうも検挙率が悪いという理由で閉鎖の危機に陥るらしい…。どうなるんだ~?!

 

「特捜部Q 自撮りする女たち」(←タイトルもなかなか秀逸である)1月10日発売(1週間後!)。いやぁ、楽しみです。

 

ハヤカワというと、やはりSF

 

 

 

この2作品が僕の中ではかなり好きの部類でした。円城塔が訳した本とかも読んだんですが、今年自分が読んだので面白かったのはこの2つかなぁ。

白熱光は買った当初からなんどもリタイアしかけた本で今年ようやく読めたっていうことでいろいろと感慨深いっていうのともうね、「無理無理と思っても道理を蹴っ飛ばしてでもその年に読んでおけばよかった!」と真剣に悔やむくらいに凄い完成度の高いそして圧巻の「HP」や有志による「解説」のおかげで世界観にどっぷり浸らせてくれた「白熱光」には感謝しかない。人間の想像力に限界というものはないんだなって改めて感じました。イマジネーションっていうのが創作には欠かせないものだと常日頃から思っていますが、これは圧巻ですね。

 

んで、そんなすごいコテコテのハードSF読んだ後に勢いでこのレッドスーツを読んだらあなた「あれ、これってスター・ト〇〇クじゃん?あれ?」みたいな感じの脱力系というか(文庫のイラストなんかはもう完ぺきにJJ版のそれをほうふつとさせる主人公らよね)。なのでJJ版でもなんでもいいから「スター・トレ○○」が気に入ってる方は是非とも読んでいただきたい。パロディだけで終わらせるのかと思いきや、そうじゃない。実はもっと大事なことがあるんだっていうのを思い出させてくれる。

 

ある種「第4の壁」を破壊していることになるんだろうか?あのキャラクターみたいに…。

 

SFといえば、僕の大好きな小林泰三さんの過去の短篇集も読みました。

 

 

今までエロ・グロ・ナンセンスっていうのかな、そっち方面の印象しかないでも自分好みのお話を書いてくれるというので大好きになった作家、小林泰三さん。ところが今回のはとてもきれいな小林泰三さんで「どうしたの?」を読んでいる間ずーっと連呼していた(ヒドイ感想で申し訳ない)。この本で「あー、いつもの感じもいいけど、たまにはこういう綺麗な感じも良いやんけ」という作家の新たな一面見られたのもよかった。ただ、あくまでも僕が読んだ感じ「綺麗」というだけであって初めて読んだ人が僕と同じく「きれいな作品群」と思うかどうかはまた別問題だとは思うのだけど。だけども、「こういうの書けるんだこいつはすげぇや!」と思わせてくれる、まだまだいろいろなものが飛び出てきそうな「びっくり玉手箱」みたいな作家さんなので今後も楽しみ。いい加減に「アリス殺し」と「クララ殺し」を読まないと!という使命感に燃えているのであります。

 

とまぁ、今年印象に残ったのはまだ結構あるにはあるんだけど、このくらいでしょうか。

 

①「脳科学は人格を変えられるか?」

②「特捜部Q 吊るされた少女」

③「白熱光」

④「レッドスーツ」

⑤「海を見る人」

⑥「権力と栄光」

 

今年刊行された本ではないですが、全部文庫として出ているので手に取りやすいのではないかなと思います。特に③はレビューでも書いたんですけど、「極上のSF体験」ができるので是非とも読んでもらいたい1冊であります。本当にね、読みづらいし、序盤は頭が痛くなってくるんだけども、そこを超えていくと「うわぁ~、こいつはすげぇや!!(小並感)」という感覚になるはずなのです!読後感が久々に半端なかった!2月に読んだんですけど、いやぁ、ある意味直後に読んだのが「グレアム・グリーン」の「権力と栄光」でこれまた「THE・小説」っていうので凄かったからなぁ~…。というので6番目に入れときました。

 

つか、昨年の上半期に比較的良いのを読んでしまったので、その満足感が年末までずっと続いたって感じです。いや、ほんと。2017年印象に残った本がその年の上半期に読んだ本って…。下半期どうしたって言いたくはなるんですけど、「特に」印象に残ったのがほんと1月から6月にかけてだったので序盤は個人的に好きなものを読めたのかなぁと思います。

 

さて、2018年は切り替えてまたどんどん読みたいと思いますし、どんどんと紹介していきたいと思います。森博嗣さんも今年Gシリーズ新作「ψの悲劇」出すみたいですし、Wシリーズも今年で終わるとのことでいよいよGシリーズ1作だけを残してシリーズの大半は終了という形になりそうです。ただGシリーズ最終作も2020年頃には出るという事なのでその終わりも近いのかなと。目標は「生きている間に完全引退」ということなので、頑張っていただきたい(笑)。

 

上遠野さんはSFマガジンの方に「製造人間」の新作を掲載するので来年あたりにそちらが刊行されるのかなぁ?今年は何がでるのかなぁ~??今月末辺りに発売になるであろう「かつくら」で確認できればいいかな。

 

ということで、今年もよろしゅう~。