ヒミツミ『熊野』『班女』上演に向けて、関係者からのコメントが出揃いました。
読んでいただけたら嬉しいです。

▼プロデューサー・出演:伊藤優花(ヒミツミ)
人間の本質を炙り出すような作品に惹かれる性分です。  3年前くらいから「いつかこの作品を上演したいな」と思っていました。  取り繕っても、塗り固めても、腹の底にある俗心。 それは私にとって軽蔑と慈愛、両方の対象です。  新宿という街は、派手で猥雑な面が目に触れやすいけれど、粛々とした日常もすぐ近くにある。  この場所で、ときに矛盾を孕み非合理な、強い情念を持った人々の世界を立ち上げたいと思っています。  『熊野』ユヤ ヒミツミ 主宰 伊藤優花
▼演出:坂本樹(オトズレ)
私が初めて小劇場で演劇というものを見たのは2013年、新宿でした。その頃私は16歳。ひどく揺さぶられ、駅までの帰り道が分からなくなり寒空の下を小一時間彷徨いました。 それが新宿という街の原体験です。  さて2024年、新宿。 元は能楽の戯曲を昭和の時代に三島由紀夫が翻案した作品です。新宿という街のことはまだまだわからないことばかりですが、そこにある人々の営みに変わらない何かがあるのだと信じられれば、帰り道の足取りも少し軽くなるでしょうか。 ただ、ひたむきにこの上演へと向き合っています。  演出 坂本樹(オトズレ)
▼出演:万代竜一
いま、これを書いているのは午前3時。コメントの〆切を過ぎてしまっている。プロデューサーである伊藤優花女史とがっぷりと組み合う役を仰せつかった。お世辞なしに私にとって大変に光栄な事である。彼女にセリフを放つ。セリフを受けた彼女の目の奥に何かが宿る。吸い込まれそうになる。まだ世に出ていない得体の知れない彼女の魅力を私は今、誰よりも味わっている。それを皆様にお見せ出来るのがとても楽しみである。そんな事を思う午前3時。 『熊野』宗盛:万代竜一
▼出演:須貝文音
最近、自分が枯渇しているような気がしています。自分から出せるものがないんじゃないか。出そうという気力がないだけなのか。甘えなのかな、いやどうかな、今回は場所も人も戯曲も全部はじめましてです。はじめてって怖いけど、はじめてがないと本当に枯れてしまいそうだから、このタイミングでのはじめてに少しだけ救いを見出しています。やかましいですね。枯渇とか言ってないで出すもん出します。とりあえず筋トレ筋トレ 『熊野』朝子:須貝文音
▼出演:渡部嬉乃
三島由紀夫、難しそうだな...最初にお話をいただいた時に感じたことでした。実際今、目の前にはたくさんの壁があります。それでも、皆と少しでも可能性を見出したり、新しい解釈が生まれより理解が深まるこの時間が、とても楽しく面白い。わたしと同じく、難しそうだな、簡単には踏み込めないなと感じている方にも、ヒミツミをきっかけに、ぜひ触れていただければと思います。深く深く追求し、お客様により良い時間をお届けできますように。『班女』花子:渡部嬉乃
▼出演:椙田航平
この作品には様々な時間を生きる人が出てきます。 1秒が何百万円にもなる実業家とか、想い人の記憶に囚われて永遠に待ち続ける狂女とか。 人は自分と違う時間を生きる他人に対して、馬鹿とか狂っているとか美しいとか、色々言います。 新宿には、早かったり遅かったり止まっていたり、様々な時間が流れています。皆様がご自身と違う時間の流れを感じられるよう、役として生きる時間に確信を持って臨みたいと思います。 山田(熊野)/吉雄(班女):椙田航平

▼出演:梢栄(劇26.25団)

今回、初めて三島由紀夫作品に挑戦します。共演する皆さまとも初めましてなので、お稽古場で、近代能楽集の言葉を介して皆さまのことを知っていくという、不思議なコミュニケーションの取り方をしているなと思います。作品に振り回されそうになりながらも、なんとか食らいついていく日々です。『熊野』マサ/『班女』実子:梢栄(劇26.25団)



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ヒミツミ 第1回公演
『熊野』『班女』(「近代能楽集」より)
脚本:三島由紀夫
プロデューサー:伊藤優花
演出:坂本樹(オトズレ)
2024年7月5日(金)~8日(月)
@新宿眼科画廊 スペース地下


▼公演日程▼
7月
5日(金) 19:00
6日(土) 13:00 / 19:00
7日(日) 13:00 / 19:00
8日(月) 13:00

※上演時間:約80分(情報公開時の<90分>より変更)
※開場は開演の30分前



▼チケット▼

日時指定・自由席・税込

一般:3,500円

U25:2,500円(※受付時要証明)


ご予約▶『熊野』『班女』予約フォーム



▼出演・配役・あらすじ▼
ヒミツミ『熊野』配役紹介 桜の季節。大実業家・宗盛は、愛人・ユヤを花見に誘う。しかし、ユヤは実家の母の病気を理由に帰郷を申し出、宗盛の誘いに応じない。そこへ隣室に住む朝子が現れ、ユヤの母からの手紙を持ってくる。問答の末、ある秘密が徐々に明らかになっていく。 ユヤ…伊藤優花(ヒミツミ),宗盛…万代竜一,朝子…須貝文音,山田…椙田航平,マサ…梢栄(劇26.25団)
ヒミツミ『班女』配役紹介 中年の女流画家・実子は、花子という若い女を自宅に住まわせていた。彼女は、吉雄という青年へ恋心を寄せ、また会える日を待つうちに気がおかしくなっていた。ある日、花子の姿が新聞記事となり、実子たちのもとに、吉雄が現れる。しかし、花子の反応は意外なものだった。 花子…渡部嬉乃,実子…梢栄(劇26.25団),吉雄…椙田航平


▼ご案内▼
【ご案内】ご観劇にあたり  <ご観劇について> ◎上演時間は80分程を予定しています。 ◎受付時間は開演の30分前です。 ◎スペースの都合上、会場内にクロークのご案内はございません。大きなお荷物は、駅のコインロッカー等をご利用ください。 ◎劇場内、お席によっては肌寒く感じる可能性がございますので、温度調節のしやすい服装でご来場ください。  <プレゼントについて> ◎出演者へのプレゼントは受付にてお預かりいたします。生もの、冷蔵冷凍が必要なもの、手作りの食品はご遠慮ください。 ◎お祝いのスタンド花、アレンジ花等は、スペースの都合によりお受け取りいたしかねますので、ご了承ください。  <作品について> 上演中「大きな声」を出すシーンがございます。観劇に不安を感じられる方は、制作(himitsumi1323@gmail.com)までご相談ください。


▼公演詳細


▼ご感想

ヒミツミ 『熊野』『班女』 の感想

2024年8月9日:note「公社流体力学」掲載


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▼ヒミツミとは▼

俳優・伊藤優花がプロデュースする演劇ユニット。

いつもの風景のなかで見つけた感情を、舞台でもう一度咲かせてみる。

それを見つめてまた新たな何かに出会えたなら。



▼お問い合わせ▼
ヒミツミ 制作
Mail:himitsumi1323@gmail.com
X(旧Twitter):@himitsumi_

ヒミツミ第1回公演『熊野』『班女』チラシビジュアルの表。ショートヘアの女性のイラストが描かれている。
ヒミツミ第1回公演『熊野』『班女』チラシビジュアルの裏。公演詳細のほかに、中央に桜のイラストが描かれている。

▼紹介文▼
愛は幻。この目で見ることも、この手で触れることもできないただの幻のために、人は人を傷つける。人を憎む。人を恨む。己すら殺めることもある。愚かにも愛という幻を手にするために人はまた哀しき今日を生きてしまう。その愚かさがなんと愛しく美しいだろう?この作品は作り手たちがこれでもかというほど愛の本質を突き付けてくる。 「熊野」も「班女」も登場人物は全員嫌なヤツ。どうしようもない人間たちがその身体で、その目で、その声で、桜の花びらよりも儚い幻、つまり愛を必死になって掴もうとするのだから、面白いに決まってるじゃないか。舞台には愛を求める愚かで醜い人間の愛すべき生き様が全てある。 朝路千景さん(歌人)
「熊野」「班女」三島由紀夫氏が能の謡曲を近代劇に翻案した本作。登場人物を務めるのは伝説の武人や神や鬼ではなくどこかに生きていた、そして現代を生きる私たちに地続きの、生身の人間たちだ。古く南北朝の時代に確立したとされる能の世界で描かれた感情や感性が、三島氏の翻案を以て、ここ令和の時代に鮮やかに蘇る。ヒミツミ主宰、伊藤優花にとって軽蔑と慈愛、両者の対象になり得る「俗心」 「俗心」なくして人は生きていくことができないだろう。ユヤ、花子、彼らを取り巻く面々が腹の奥底に抱く俗心にあなたは憎らしさを覚えるだろうか?はたまた共感を覚えるだろうか?いずれにせよ、明朗かつ複雑怪奇、愚かしくも愛おしい彼らの物語の中に「自分」との邂逅を果たすだろう。南北朝の時代から変わらない、人間の人間らしさをとくとご覧あれ。 廣實萌々花さん(エフエム愛媛 アナウンサー)


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劇団HP:劇26.25団

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