北海道根室市で地盤が沈降し続けているとして専門家が「M9近いなど極端に大きな地震が起きないと解消されないのではないか」との見解を示している。
これは北海道文化放送が伝えているもので、根室市で1955年以降、地盤が沈み続けており、約60年で60cm近くも沈み込んでしまっているという。通常、地盤は緩やかに上昇し強い地震の度に一気に沈んで歪みを解消するが、根室市では1973年の根室半島沖地震や1994年の北海道東方沖地震の後も歪みは解消されていないとして、北海道地震火山研究観測センターの谷岡勇市郎教授の話として「極端に地震が大きくないと、マグニチュード9近くじゃないと、(ひずみが)とれないという説がある」と紹介している。
1973年の根室半島沖地震はM7.4、そして1994年の北海道東方沖地震はM8.2であった。これら以上の、M9クラス地震が北海道東部で発生する恐れがあるとの見解は注目を集めそうだ。
政府の地震本部が発表している北海道東部地域と周辺活断層及び海溝で起こり得る地震とその規模を見てみると、北海道東部では非常に強い地震が今後30年の間に発生する可能性が極めて高いことがわかる。