マークの宇宙船は手に入れた宇宙地図に従い、本来の地球で知られている軌道に戻りました。
今のところ敵である・・・達の宇宙船の姿は現れません。
ここまでのマークの宇宙船の飛行距離は1000光年に近づいていました。
地球との交信は直接の通話は片道だけでも1000年かかるため到底できません!
宇宙船と同じようなワープ通信という方法に頼っていました。
この方法なら数分で地球との通話が可能になります。
平穏な旅を続けていた宇宙船に突然警報ランプが点滅し地球からの緊急連絡が入り込んできました!
“緊急連絡・緊急連絡マークの宇宙船は直ちに方向を180度転換しワープに入れ!
そしてベテルギウス星に向かえ!そこに地球の宇宙船が攻撃を受けている!
君たちを助けに向かった宇宙船だ!
直ちに救助にむかえ!以上”
「そんな情報聞いておりませんがどういうことですか?」
地球からの返信はありませんでした?
マークは地球からの指示どーりベテルギウスに向かいました。
しかし現場に着いてみると、地球の宇宙船は見当たらず辺りは静けさを保っていました。
「どこに宇宙船がいるんだ?どういうことだ?」
その時突然マークの宇宙船が砲撃を受けました。
「しまった!罠だ!逃げろ」
そのとおりでした!地球からの無線連絡は偽で、マーク達をここにおびき寄せて攻撃するのが目的でした!
「相手は何者だ?地球の敵か?それとも宇宙人たちか?いずれにせよ今は逃げるしかない!」
マークの宇宙船は逃げ始めましたが、その前方にはベテルギウスの太陽が迫っていました!
「このままではベテルギウス内に吸い込まれてしまう!どうしたらいいんだ!」
その時コウユウは「今のうちなら,宇宙船の舵が効きます!まず宇宙船を3時の方向に切ってください!」
「わかった!よくはわからんがやってみよう!」
宇宙船は最大出力で右方向に動き始めました。
マークの宇宙船がベテルギウスの表面を右に方向に動き始めると、すぐ後ろからミサイルが飛んできてベテルギウスに吸い込まれていきました。
「くそまた失敗した!」カリュストの連中でした。
カリュストの宇宙船はマーク達の死角に隠れていました。
「追え!とにかく追うんだ!」カリュスト達はマークを追い始めました!
「我々の後から追いかけてくる宇宙船がいるぞ!偽の無線を送ったのはあの連中か?」
その時レーダーで前方を確認していたコウユウは何かに気が付きました。
「マーク!今度は宇宙船を上方に向けてください!」
「よし分かった!」マークの宇宙船はベテルギウスから北の方向に離れていきました!
すると今度は前方から流星群が飛んできました!
大きなものは直径10mを超えるものもありました!
マーク達はかろうじて流星群を避け、流星は後方のカリュスト達を襲いました!
カリュストの宇宙船は大破はしなかったものの、動けなくなってしまいました!
修理にはかなりの時間がかかりそうです。
「後方の敵は見えなくなりました!」
「やったぞ!コウユウお前のおかげで助かった!
コウユウは照れて頭を掻いていました。