【市ヶ谷ツアー】の報告です。
ご存知の方も多いでしょうが、【栗林中将】の
展示品もございました。
「硫黄島からの手紙」で渡辺謙さんが演じたのが
栗林中将ですね。
実は森内、奇遇なことに
先月「散るぞ悲しき」という本を
読了したばかり。
これは、栗林中将をメインに携え
硫黄島での戦いを記したものです。
事前にデータをインプットしていたため
思わぬところで本の知識と目前の資料とが合致。
いやあ、シビレました。
栗林中将は陸軍士官学校を次席で卒業。
当時では大変なエリートです。
しかしながら、幼年学校出身
（幼年時から幹部将校候補を純粋培養するために設けられた陸軍の全寮制の教育機関）
ではないということで
軍人の本流である出世コースから外れ、
同期と比べると出世が遅れてしまいます。
道のりは平坦ではありませんでしたが、
それがかえって彼の広い視野と誇り高い人格を形成することになりました。
また、栗林中将は陸大次席の報償として、
恐慌前の好景気に沸くアメリカに留学。
当時はドイツやフランスといった欧州への
留学希望者が多かったのですが、
米国への留学を希望した栗林中将はハーバード大学や
ミシガン大学の聴講生としてアメリカの情勢を学びます。
この留学で見聞を広め、彼は陸軍きっての米国通になりました。
アメリカの国力、及び情勢を知っている栗林中将は
アメリカとの開戦に真っ向から反対したと言われています。
それが原因で開戦賛成派の上層部に疎まれ、アメリカとの戦いの戦場になる
硫黄島の指揮官に選ばれたのだと・・・
かつて栗林中将のもとで働き、今もご存命の男性も
作品の中でそう証言されていらっしゃいます。
ちょっと写真が小さいですね、
スミマセン
中央にいるのが栗林中将です。
米国留学中、自動車に乗って
アメリカ大陸を横断したそうですよ
米国滞在中、栗林中将はまだ字の読めないご子息に
沢山の絵手紙を送っています。
それは毎回「太郎君へ」で始まり、
達者な鉛筆画に語りかけるような平易な言葉が添えられています。
栗林中将の家族思い、子煩悩な人柄を彷彿とさせる逸話ですね。
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