今朝、野田聖子さんが「力及ばず、総裁選への挑戦を断念した」と表明し、安倍総裁の無投票再選が確定しました。

現状、圧倒的な議席数を持ち、日本の政治を仕切っている自民党の総裁選は、国のトップを決める選挙のようなものです。国民に対する政策や理念の訴えも無く決まってしまったのは、私は良いことだとは思えません。
また、永田町にいると、そこに至るまでの様々な水面下の戦いが嫌でも耳に入ってきてしまいます。

今は自民党の幹部たちが表向きの「理由」を発信しはじめています。
「安保法制に影響を与えないためだ」
・・・であれば、今回の総裁選告示を9月末にずらすことも可能だったはずです。
「野田さんに、十分な政策がなかった」
・・・見えていないだけで、総裁選が実施されていれば、明確な対立軸が浮き彫りになったかもしれません。
「自分の派閥から閣僚を輩出しているので支援する必要がある」
・・・その理屈では、大臣や党役員を出している派閥からは、現職の総裁に対して対抗馬を立てられないことになってしまいます。

「今回の政権になってから、自民党の議員たちが変化してきている」
2013年の初頭にそう肌で感じてから約3年。その状況を時々ブログやツイッターなどで発信させて頂いていますが、最近はその流れがどんどん大きくなってきているように思います。

今回の成り行きを「一枚岩」と見るのか「独裁的」と見るのか。
党議拘束をかけず、執行部が選挙などにおける強権を持たず、自由闊達な風土の中での結果であれば答えは明白なのですが。

こういうコメントを書くと、他党のことに口を出すなという批判も出ますが、自民党も含め、他のどの政党も他党の在り方には口を出しています。それがチェック機能となり、民主主義を守る力になるのです(もちろん嘘のネガキャンや誹謗中傷は除いてですが)。

皆さんにもおかしいと思ったらどんどん声を大にしてもらいたい。
そして、自民党の中からもそのような声が出てくることを願いたい。
でなければ、危険な状態が更に進行することを防ぐためにも、次の選挙では今の政権に勝たせるわけにはいきません。そして、政権に全権を委ねるあり方の安保法案も絶対にこのまま通すわけにはいきません。