NO.2735 西鉄天神大牟田線、高架化前後の各駅リポート(最終回、白木原駅・下大利駅撮影他編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線高架化前後の各駅リポートをご紹介しておりますが、その1では雑餉隈駅の平面ホーム最終日であります去る8月27日の最終列車運行時の姿、その2では高架化後8月29日に撮影しました、雑餉隈駅・春日原駅の姿を皆様にご紹介しておりました。

 

 西鉄天神大牟田線は、10年以上にわたりまして事業を行ってまいりました、西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線の高架化事業としまして、渋滞・混雑を解消させるために、西鉄・福岡市・福岡県の共同事業で、福岡市側が「雑餉隈駅付近連続立体交差事業」、春日市・大野城市側が福岡県の事業として「西鉄天神大牟田線連続立体交差事業」としてそれぞれ事業を行っておりまして、その結果福岡市側1・9キロ、春日市・大野城市側3.3キロの計5.2キロで高架化が行われておりまして、これによりまして19箇所の踏切が廃止されております。

 

 前回では、雑餉隈駅・春日原駅とご紹介しましたが、雑餉隈駅が2面2線のホーム、春日原駅が普通列車の退避もある事から2面4線のホーム配置となっておりまして、そういう事から春日原駅のホームは広くなっている事が画像からもお分かりいただけるのではないかとも思います。

 

 (雑餉隈駅)

 

 (春日原駅)

 

 ただ、この2駅に関しましてはホームは高架化されましたが、駅機能はこれまで通りとなっておりまして、平面ホーム時代の駅舎がそのまま活用されております。やはり、この事業の工事完全完了までにはまだ2年ほどの月日を要さないといけない駅もありますので駅舎も既存通りとなっている駅もある事は致し方ない所ではないかとも思います。

 

 (雑餉隈駅(西側、大橋・福岡(天神)方面))

 

 (春日原駅(西口))

 

 これら駅は、撮影時にはまだ線路・ホームは残されておりまして、春日原駅に関しましてはジュースの自動販売機も使用可能の状態でそのまま残されておりました。しかし、今後駅の機能も高架駅の方に移す事にもなりますので、それに伴いましてこれらの撤去へと至る事にもなるようであります。

 

 (雑餉隈駅)

 

 (春日原駅)

 

 

 さて、今回でこのリポートは最終回となりますが、今回の最終回では残り2駅であります白木原駅、そして唯一完全高架駅となっております下大利駅の2駅に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 前回もご紹介しました、この立体交差事業のスケジュールです。今回高架切り替えが行われておりましたが、今回ご紹介しますように完全高架駅としての姿が見られております下大利駅は12月には工事が完了しますが、白木原・春日原各駅、そしてここには記載されておりませんが、雑餉隈駅(これら3駅は福岡県の事業ですが、雑餉隈駅は福岡市の事業でもあるため)に関しましては令和6年度に完了予定との事でありますので、完全高架駅としての姿は令和6年度という事にもなります。

 

 

 さて、春日原駅から次の駅であります白木原駅へと3000形電車(3113F)で向かいます。よく見ますと、奥にも後述の下大利駅の姿が見えている事がお分かりいただけますが、この駅の間は800メートルしかありませんので、それだけ駅間が短い事がお分かりいただけます。

 

 (今回乗車した3000形電車3113F)

 

 

 春日原駅から約2分で白木原駅へとやってまいりました。この白木原駅、隣の下大利駅とともにいずれも大野城市の駅となっておりまして、画像のように2面2線の駅である事がお分かりいただけます。

 

 (ホーム)

 

 (駅名標)

 

 

 白木原駅に下車しますと、仮設の階段・通路を通って行きまして、後述の改札口へと進むようになります。本当に、画像の姿からも仮設感が否めないような姿でもある事がわかるのではないでしょうか。

 

 こちらがホーム~改札間の図でありますが、途中で両ホームへ行く事ができる合流部もありまして、西口から二日市方面、東口から福岡(天神)方面それぞれへも行く事ができるようにもなっております。

 

 私は、東口へとやってまいりました。ご紹介しておりますように、駅舎は既存の駅舎を引き続き使用されておりますので、ホームのみ高架化されている事がわかるようなすがたでもあります。

 

 東口側の高架部分であります。薄い青地の壁に、「西鉄白木原駅」と表示されておりますが、このホームの高さからもこれだけ高い位置へと高架・ホームが存在している事がお分かりいただけます。これがまだあと2年ほど先にもなります完全高架駅としての姿が待ち遠しい所でもありましょうか。

 

 

 西鉄白木原駅の所には、大きな踏切が設けられておりました。このような踏切からも、恐らくは朝夕には大きな渋滞を引き起こしていたのではないかと思われます。しかし、この踏切も今回廃止、それに伴いまして「停止不要」とも記されておりますが、この先に信号機もありますので完全に通過へはいかない事も伺えるのではないでしょうか。

 

 (この先信号機が赤のため、停車していました)

 

 この踏切内の姿を見ますと、白木原駅としての跡が残されておりました。これがつい2日前まで電車が行き来しておりましたし、特急・急行列車に関しましては通過もしていただけに、この部分はまさに時が止まっている事が伺える姿ではないかと思います。尚、その後高架駅として整備される事になりますので線路・ホームの撤去へと至る事にもなります。

 

 (福岡(天神)方)

 

 

 白木原駅の西口へとやってまいりました。先述のように、東口と同様西口も既存の駅舎をそのまま活用しております。この姿からも、これまでの駅舎の上に高架が乗っかったかのような姿のようにも見えるのがいいでしょうか。

 

 (高架が乗っかったかのような姿)

 

 上の画像が大牟田方を向いておりますので、こちらは福岡(天神)方を収めたものでありますが、先述のように高い位置に現在は列車が走っておりますので、随分高い位置を走っているんだなという事を実感する部分でもありましょうか。

 

 

 次の下大利駅へ向かうために、ホームへと戻ってまいりましたが、その高い位置を急行列車が通過して行く姿を収めておりました。以下画像が3000形電車6両編成によります福岡(天神)行き急行でありますが、現在平日日中の特急列車の運行が行われておりませんので、このように大牟田駅からと思われます6両編成の急行としての姿を見る事ができております。

 

 さらに、その8月28日改正では福岡(天神)~津福(久留米市)間の急行列車の運行が復活しておりまして、この白木原駅で収める事ができておりました。久留米近隣の急行列車は、これまでも西鉄久留米駅の隣の花畑駅、さらに大善寺駅への列車が多く見られておりますが、それとともに廃止されておりました津福駅発着の急行列車も平日2本のみですが復活しておりまして、画像の5000形電車・9000形電車などで運行されております。

 

 

 そして、白木原駅を出ましてわずか800メートルしか距離がなく、上の画像のように駅の姿も見られておりました隣の下大利駅へと進みます。この駅間には、画像のように住宅地でありますが、どちらに行かれるか選択も可能であるのがいいのではないかとも思う所でしょうか。

 

 

 こうして、2分足らずで下大利駅にやってまいりました。この下大利駅もその下の画像にもありますように2面2線のホーム配置となっておりまして、急行停車駅でもあります。

 

 (ホーム全体)

 

 この駅は、これまでご紹介しました3駅とは違いまして、完全に高架駅に移行されております。そのため、他の駅にありますように仮設の姿が見られていたものでしたが、この駅の場合はそう言った姿も見られずきれいな駅の姿が見られておりまして、以下画像の階段を見ましてもくねくね手すりやきれいな壁が新しい駅としての姿も見られております。

 

 

 階段を降りますと、地元の高校の書道部が書きました文字の姿が各所に見られております。この駅の近くにも実際に高校が存在しますが、それほど新駅舎となった事を高校側も歓迎している事が伺えるのではないかとも思います。

 

 (改札部分)

 

 こちらは、大野城市のキャラクターであります、リーゼントヘアが特徴の「大野ジョー」と「まどかちゃん」と収めていた部分ですが、今回の高架化もこれらキャラクターも喜んでいるようでありました。

 

 こちらは西口になりますが、自動券売機・自動改札機の姿も見られております。また、画像にはありませんが今回新たに北口も設けられておりまして、こちらにはスーパー「レガネット」と一体化した改札となっておりまして、改札を出ますとスーパーとしての姿も見られるようにもなっております。

 

 

 駅を出まして、駅全体の姿を収めたものであります。この中央が西口となっておりまして、駅内がこれまでご紹介しましたような姿が見られております。

 

 (西口の表示)

 

 

 この西口の所には、既存のバス乗場も設けられております。この時には西鉄バス二日市月の浦支社が運行します平野台・月の浦方面のバスを待たれる姿が見られておりまして、以下画像にもありますように、多くの方々がその下の画像にもありますバスに乗車される姿が見られておりました。

 

 (西鉄バス二日市、平野台・月の浦方面、9344・日産デKL-UA452MAN)

 

 

 この新しくなりました駅舎から使用されなくなりました駅舎・ホーム・線路を収めました。先述のように、他の3駅に関しましては既存の駅舎を使用しまして、ホームのみ新しくなっておりますが、こちらは駅舎も営業を終了しておりますので、より寂しい姿が見られておりました。本当に、西側では人の行き来の姿が見られていたものでしたが、少し歩きまして使用されなくなりました線路の所まで来ますと画像のような姿が見られておりますので、まさに時が止まった姿が見られている事がわかるのではないかと思います・・・。

 

 

 ホームに上がってまいりまして、大牟田方を収めておりますが、この先に南側大牟田方の切り替え地点がありまして、ここで高架と平面との境目が見られております。尚、この両側の切り替え地点の部分では徐行運転が行われている事もありまして、この日は数分ほどの遅れが発生しておりまして、ラッシュ時もありましてダイヤも乱れておりました・・・。

 

 そのため、高速で走ります特急列車もこの区間に関しましては減速しておりました。画像は6000形電車で運行されておりました大牟田行き特急列車ですが、その先に切り替え地点が迫っていた事もありまして、減速して下大利駅を通過しておりました。

 

 

 こちらは、3000形電車で運行しておりました筑紫行き急行であります。急行列車はこの駅に停車する事もありまして、下大利駅を発つ際には速度もそんなに出さずに徐行運転の形で下大利駅を発って行っておりました。

 

 

 こちらは筑紫駅からの列車で運行されておりました、同じく3000形電車の太宰府観光列車「旅人」であります。「旅人」と言いますと太宰府観光列車である事から太宰府線の西鉄二日市~太宰府間を往復する印象がありますが、夕刻には天神大牟田線に出てまいりまして、福岡(天神)~筑紫間を運行する運用にも就いておりまして、画像にありますように急行列車として運行されております。

 

 

 そして、こちらが9000形電車であります。この9000形も増備が続いておりまして、現在3両編成5本の15両、2両編成7本の14両の計29両が存在しますが、現在は普通列車はおろか、急行列車や特急列車でも運行されております。

 

 画像は大善寺行きとして運行されておりました列車(先頭9111F)が、大牟田方で福岡(天神)行きとして運行されて利ました同じく9000形電車(先頭9006F)とすれ違う姿を収めておりましたが、このような姿が見られるようになったのもそれだけ量が増えている証ではないかとも思う所でしょうか。

 

 (先頭9111Fの大善寺行き)

 

 (大牟田方で先頭9006Fとすれ違い)

 

 (先頭9006Fの福岡(天神)行き)

 

 そんなこの部分は、早くも撮影スポットとしてふさわしい事がSNS等で言われておりまして、実際にこの日も私を含め数名ほどが収めておりました。本当に撮影はいいですが、それぞれ他の乗客に迷惑が掛からないように、マナーはしっかりと守っていただきたいと思います。

 

 

 今回まで、高架化された各駅のリポートをご紹介しましたが、先日には「廃線跡ウォーク」としてご紹介しました廃線跡区間を使いまして歩くイベントも行われておりまして、多くの方々が参加されております。それほどこれまで電車が走っていた所を歩く事ができておりましたので、参加された方も喜んでいたのではないでしょうか。そんなイベントが行われました各駅の区間も、今後線路・枕木・ホーム等の撤去が行われます。そして3駅については新たな高架駅としての姿が2年ほど先に見られるようになりますので、とにかく工事はまだ続きますが、安全に完了まで至っていただきたいと思っております。