先日、春日部高校で行われた塾対象の説明会に参加してきました。
今回の説明会を通じて強く感じたのは、春日部高校が目指しているのは「ただ勉強ができる生徒」ではなく、「社会に出てから活躍できる、自立した個を育てること」だという点です。
学校全体に流れている“本気の教育”の空気を、現地で肌で感じてきました。
一人ひとりが成長できる環境と満足度の高さ
冒頭では、角坂清博校長先生より学校の概要についてお話がありました。
その中で紹介されたのが、入学後の満足度に関するデータ。生徒の95.8%、保護者の95.1%が「満足」と回答しており、多くの生徒がこの環境にやりがいと居場所を感じていることが伝わってきました。
この満足度の高さは、単なる数字ではありません。春日部高校には、生徒一人ひとりが自分らしく挑戦し、成長できる土台がしっかり整っているという証でもあると感じました。
変化の時代に求められる「学び続ける力」
説明の中で印象的だったのは、「これからの社会に必要な力」についてのお話でした。
AIやICTの進化が著しい今、人間にしかできない力――問題を見抜き、解決に導く力や、常識にとらわれない発想力、深く考える力、そしてグローバルな視点――がますます重要になるとのこと。
そうした力は、受け身の学びでは育ちません。だからこそ春日部高校では、卒業後も学び続け、変化に適応していける「個の力」の育成に力を入れているのです。
自主性を伸ばす「学校行事」と「日常の挑戦」
「質実剛健・文武両道」を掲げる春日部高校では、自ら考え、自ら動ける人間を育てることを大切にしています。
学校行事や日々の取り組みを通して、自分の可能性を試す機会が多く用意されており、生徒はその中で“まだ見ぬ自分”に出会っていくのだと感じました。
男子校という環境もプラスに働いています。気負わず自然体で過ごせるからこそ、仲間と本音でぶつかり合い、本当の意味での「団結力」や「協働性」が育まれていくのだと思います。
探究・ICT・SSH――深める学びが未来をつくる
春日部高校では、令和2年からiPadを導入し、ICTを活用した学びが進められています。月2回の土曜授業や50分授業など、生徒の集中力やリズムを考えた柔軟な教育体制も印象的でした。
また、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校だった経験を活かして、大学教授による専門講座やフィールドワークなど、深く考える力を伸ばす探究活動も充実しています。
カリキュラムは1・2年生で幅広く学び、3年次に文理選択を行うスタイル。リベラルアーツ的な視点で、自分の将来を見据えながら判断できる力も育てていると感じました。
↑校内にあるホール。音響がとても良く、劇場のようです。
進学実績だけじゃない、学びの本質がここにある
進学実績も申し分ありません。難関国公立大学には計45名(現役27名)が合格しており、国公立大学全体では141名(現役100名)が合格しています。また国公立大学の医学部医学科にも合格しています。
補習では国公立の二次試験対策まで行われています。
でも、それ以上に印象に残ったのは、“どんな進路でも、自分らしく学び切れる環境がある”ということです。偏差値や結果だけにとらわれず、「この子の未来に何が必要か」を軸に指導している姿勢が伝わってきました。
部活動も活発で、加入率はなんと98%。応援指導部を中心に、学校全体で盛り上げる文化が根づいています。国際交流では、メルボルン高校との兄弟校交流が行われ、学びの幅を世界へと広げることもできます。
最後に
春日部高校は、進学実績や設備だけで語れる学校ではありません。
一人ひとりの「個」にしっかり向き合い、その可能性を引き出そうとする本気の教育がありました。
学びの深さ、仲間とのつながり、そして社会に出たあとを見据えた力。
春日部高校は、自分の力で未来を切り拓こうとする中学生にとって、まさに“挑戦する価値のある場所”だと感じます。
↑円形の部分は図書館。どこかの美術館のような佇まい。
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春日部高校といえば、駅近で有名ですね。皆さんにもその近さを体感してもらえたらと思います。