贅沢ですか? | 手話通訳者のブログ

手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

 

 

 

 

 

 

ブログ記事「読取り通訳」に、mikanさんからコメントをただいた。ありがとうございます。



たいし様

このブログに直接関係ないですがすみません。

私は手話通訳者になれそうにありません。例えば、共謀罪のニュースより、眞子さん今夜のニュースのほうが大事なら。

政治家の名前より、オリンピック選手やお笑い芸人の名前が大事なら、テレビ嫌いな私にはついていけません。

もちろん両方と知っているのがベターでしょうが、テレビのバラエティまで見るつもりがないんです。

ただ、私がのグループのもうひとりの共同代表と手話で話したい。あるいは、何かの時、友達として彼女の通訳をしてあげたい、それだけです。

贅沢ですか?




>このブログに直接関係ないですがすみません。

いえいえ。手話に関するコメントなら大歓迎です。


>私は手話通訳者になれそうにありません。例えば、共謀罪のニュースより、眞子さん今夜のニュースのほうが大事なら。

手話世界の指導者のレベルが低すぎるのです。
これから有資格者を目指す学習者ならば、ニュースの手話表現を学習する必要がありますが、手話の会話力をつけるためには、このような学習はほとんど意味がありません。

指導者の考え方や好みが、そのまま手話指導カリキュラムに入ってしまっていて、学習者にとっても、ゆくゆくは通訳を受ける当事者(ろう者)にとっても意味のない指導になっているのです。
例えば、ニュースを題材にして手話学習するならば、受講者であるmikanさんが強い関心を持っている共謀罪のニュースを取り上げるべきです。
これには二つの意味があります。

まず、受講者の興味・関心を手話学習に活かす意味があります。
興味があることだからこそ、意欲を持って学習できます。講師の好みを押しつけるなどもってのほかです。

次に、手話通訳場面を想定すると、相手のろう者と「雑談」することは極めて大切なことであり、この雑談する能力は会話力そのものです。
相手の興味・関心に合わせて会話をつないでいく。これは手話を学ぶ上でとても大切なことであり、手話指導者に必須の能力です。


>政治家の名前より、オリンピック選手やお笑い芸人の名前が大事なら、テレビ嫌いな私にはついていけません。

これも、指導者の力量に疑問符がつきます。
まず、手話の試験対策という視点で見るならば、政治家の名前も、オリンピック選手やお笑い芸人の名前も並列の関係であり、mikanさんがそう感じているならば、はっきり言って指導者が悪い。
 

次に、トピック(話題)の選び方に問題があります。
手話指導者たちがこういう指導をやっているために、手話通訳者たちの会話力が育たない。
病院での待ち時間で、有資格者(手話通訳者)がろう者との会話をつなぐことができず、自分のスマホで個人的なこと(ゲームなど)をやっているケースが現実に、あります。
こんなことでは、当事者と信頼関係を築くことはできません。


>もちろん両方と知っているのがベターでしょうが、テレビのバラエティまで見るつもりがないんです。

手話指導者たちは「幅広い知識」を求めます。手話の試験対策ならば、ある程度理解できますが、やはり、講師の個人的な趣味を優先していると思われます。


>ただ、私がのグループのもうひとりの共同代表と手話で話したい。あるいは、何かの時、友達として彼女の通訳をしてあげたい、それだけです。

これが、mikanさんが手話を学ぶ意味だと思います。大切にしてください。


>贅沢ですか?

贅沢ではなく、mikanさんが手話を学ぶ大切な動機だと思います。
大切にしてください。

共同代表と手話で話す。手話で話したい相手が明確だと、会話力をつける上でプラスになります。

お友達の通訳をしてあげたい。
通訳に関しても、通訳する相手が明確であれば、通訳力を身につける上でプラスになります。
mikanさんにしかできない通訳がある。
手話通訳とは、そういうものです。

手話通訳は人がやるものであり、「誰が通訳するか」ということは、極めて重要です。
この事実を理解していない手話指導者の言うことは、無視した方がいいと思います。