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2010年12月06日(月) 00時00分01秒

【軍師の言葉】 信楽たぬきの挑戦!明山窯・石野伸也さん&川路あずささん (後篇)

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川路  信楽に来てみたら街から受ける
     刺激がすごく多くて。道に
     タヌキがたくさんいるんです。
     横をトラックが通ったと思ったら、
     荷台に8体くらいタヌキが乗っていて。
     1匹だけ横向きで肩肘ついて寝ている
     タヌキがいて、ブーンって去って行ったのを
     見て。シュールでした(笑)。タヌキに
     まつわるお仕事が当たり前にあるんですね。
     その他にも窯元さんたちがイベントに
     すごく協力的でした。窯元散策で工房へ突然
     行っても、丁寧に解説して頂けたり
     作業場を見せてくれたり。信楽の人には
     「人を招いて、いっしょに楽しむ」という
     気質があるような気がします。

三国志 はい。なるほど。

川路  タヌキだけでもいろんな
     バリエーションや物語があって。
     信楽だけで収まっていることが、
     もったいないとも感じました。

石野  ほう。

川路  感じた面白さをどうしたら外の人にも
     伝えられるかなぁと考えた結果、
     エピソードを持ち帰れるようなお土産が
     あるといいなと。それでプレゼンに
     参加することをやっと決めて(笑)。

石野  ギリギリやったもんな。補充人員
     みたいな感じやったもんね(笑)。

川路  そうそう(笑)。だから時間もなくて。
     他のことも慌ただしい時期でバタバタで。
     でも、信楽に来て地元の人と交流してると、
     アイデアが次々と浮かんできて、いっぱい
     スケッチを描いたんです。手のひらに収まる
     サイズ感でのアイデアも出して。それで
     事務局の方から、明山窯さんは小物とか
     人形とかオーダーメイドとかが得意な
     窯元さんだと聞いて、その後にすぐに
     見学に行って話をしたら、その場で企画の
     いい点と悪い点を指摘してくれて。

三国志 石野さんが。

川路  はい。すごく新鮮でした。
     今後の販売のルートや、価格、
     商品の展開も考えて欲しいと言われました。
     「じゃあ、こうしたらどう?」みたいな
     具体的な意見があって、その場で
     また返答して。それでプランを出す時に
     「明山窯さんと組ませて欲しい」と
     希望を出して、石野さんに選んで
     頂いたという経緯なんです。

三国志 信楽に来られるまでの、
     信楽の印象というのは?

川路  信楽情報は0%でしたね。

三国志 あ、そうなんですか。

川路  しがらきって、どこ?みたいな。

石野  地元が長崎で、住んでるのが
     東京やったら、そうかもね。

川路  観光で京都なら行くけど、
     滋賀県は行ったことなくて。
     琵琶湖?くらいのイメージで。
     「信楽はタヌキが有名だよ」って
     言われても、まさか、
     あんなにいるなんて(笑)


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三国志 めちゃめちゃタヌキだらけですもんね。

川路  そうそう。なにこれ、なんで
     こんなにタヌキばっかりなの?って。
     歩いている人も本当はタヌキなんじゃ、
     って疑ったりして(笑)。
     他のデザイナーさんのプランには
     お皿とか器とかが多かったのもあって、
     私はタヌキをテーマにしよう!と。

三国志 やっぱり、信楽ってタヌキなんですね。
     なぜ、タヌキがこんなに有名なんでしょう?

石野  明治に信楽の作家が作ったのが最初でして、
     もともとは昭和天皇が信楽に来られた時に、
     人が少ないから、そのかわりにタヌキを沿道に
     並べたのが有名になったきっかけで。
     旗とかも持たせて。

川路  それで、たいそう喜ばれて(笑)。

石野  その光景がテレビに映って、
     全国に伝えられました。

三国志 じゃあ、信楽=タヌキって
     意外と最近なんですね。もっと
     大昔からかと勝手に思ってました。

川路  その頃は丸くなくて細くて、
     もっとリアルなタヌキだったそうです。
     人気が上がるに従って、だんだん可愛らしく
     デフォルメされていったみたいです。

三国志 へぇ~!

石野  タヌキ以前は、信楽といえば茶壷とか
     火鉢とかが有名だったみたいですね。

川路  私が初めて来た時には、お土産物として
     他のキャラクターグッズの信楽タヌキ
     バージョンだとかも商品としてあったんですが、
     ノベルティは「借り物」的な感じもあるし、
     焼き物が小さくなればなるほど作りがざっくり
     していて。道端に並べてあるタヌキをそのまま
     「ぎゅっ」と小さくしたようなタヌキを
     作りたいと思いました。サイズや色の選定と
     企画を詰めた後に、アーティストの
     勝田えみさんに原型制作に協力して頂いて、
     タヌキの造型や顔の表情は彼女に
     お任せしました。

三国志 それが、これですね、SHIGA★LUCKY。


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三国志 ところで、川路さんが東京でやられてる
     『Tanukitour』というのは、どういう
     プロジェクトなんですか?

川路  「3331 Arts Chiyoda」という
     東京・秋葉原のアートスペースがあって、
     そこのバイテンで働いている友人に、
     信楽で買ったお土産にあげたんです。
     おいしいし、かわいい「タヌッキー」
     というクッキーです。そうしたら
     「なんで知ってるんですか?ちょうど、
      いま、タヌキをテーマにしたフェアを
      考えてたんです!」って聞いて。
     偶然だったんです。その友人は
     「地方と地方をつなげる」方法を考えていて、
     地方のマスコットキャラクターって、
     何故かタヌキが多いと気づいて調べていた
     そうなんです。それで「信楽にもタヌキが
     いっぱいいてね」みたいな話を写真を
     見せながらしたら、興味をもってくれた
     アーティストが他にも数人いて、
     一度みんなで一緒に信楽に旅行して、
     企画が具体的になったので秋葉原で
     展示をすることになったんです。

三国志 じゃあ、そこに石野さんと
     開発された商品なんかも展示して。

川路  そうですね。他のメンバーといっしょに、
     タヌキや信楽にまつわる作品や情報を
     東京から発信しようと思いました。
     ブログにそれまでに集めた情報や、
     制作の過程をアップして整理したり。
     『Tanukitour』というプロジェクトを、
     信楽に住んでいる人と、信楽を知らない人との
     会話のきっかけにしたいと考えていたんです。


Tanukitour http://d.hatena.ne.jp/tanukitour/

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三国志 なるほど。

川路  「たぬきの休日」のことは、ご存知ですか?

三国志 いえ。なんですか?

川路  365日ずっと働き続けるタヌキのために、
     街の人達が年に一度だけ休日をつくった
     そうなんです。街中でタヌキにアイマスクを
     つけて眠らせたり、温泉に入らせる
     シチュエーションを作ったりとか。

三国志 まさに休日ですね。おもしろい!

川路  「信楽はタヌキだけじゃないんだ」という
     思いも信楽の人にはあって、その日は
     他のことにも目を向けさせたいという
     目的があるそうです。ただ、タヌキが
     ますます目立ってしまいそうですが(笑)。
     でも、そういう遊び心って信楽ならでは。
     こんなふうな遊び心って珍しいのかもな、
     って思いましたね。秋葉原の展示も
     この「たぬきの休日」の時期と重ねて、
     公式イベントになりました。
     休暇で東京に旅行に来たタヌキたちが、
     いろんな作品に化けて信楽を紹介する
     というストーリーを創りました。

三国志 そういう意味でも「つあー」なんですね。

川路  はい(笑)。

三国志 「たぬきの休日」というイベントは、
     昔から信楽にあるんですか?

石野  一昨年からですね。

川路  今年は、11月の6・7・8日。

三国志 ほんとにおもしろい街ですね、信楽。

石野  いやいや、まだまだ一部の人だけ
     ですけどね、こういう活動に積極的なのは。
     でも、これが何かのきっかけになれば
     いいと思うし、実際、川路さんみたいな
     地元以外の人が動いてくださったりもしてるんで。
     いや、ありがたいことです。なにせ、
     いろいろやってることが評価されて、
     いまならtwitterやブログに書かれたりして、
     知られていくことが大事やと思っています。

川路  そうですね。知られてないのは
     もったいない、って思いますね。

石野  そのためにも続けることが肝心ですね。
     だから事業にしても、「続けられる」
     ということがコンセプト段階から
     意識されているべきだと思います。
     一年や二年で終わってしまうのは、
     お客様にも失礼ですしね。広告宣伝も、
     一過性のものでは意味がないですからね、
     特に、こういう「まちおこし系」は。


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三国志 はい。それにしても、ここ。この
     カフェスペースは気持ちいいですね。

石野  この秋にオープンさせたばっかりで、
     カフェもいまのところ期間限定なんですけど。

三国志 この隣りにある窯「Ogama」は、
     もともと明山窯さんの窯ですか?

石野  いえ。うちの親戚の窯で、
     使われなくなってからは
     草ぼうぼうでほったらかし
     だったんですけど見学スペース
     として改装しました。この
     ショップやカフェのスペースも、
     昔は作業場やったんです。

三国志 改装資金とかは、ぜんぶ。

石野  はい、自社で。もう、とりあえず、
     採算関係なしで。とりあえず信楽を
     盛り上げることが第一ですから。

三国志 へぇ。

石野  今後はアトリエやギャラリーにして、
     ゆくゆくは簡易宿泊施設にしようと
     思ってます。ゆっくり滞在しながら
     作陶できる施設に。ターゲットは、
     都会の50~60代で陶器が好きな人。
     そういう人に陶芸体験してもらおう
     と思ってます。

三国志 ほぉ。素敵な構想ですね。

石野  なんか、商品もそうですけど、
     経験を売りたいんです。あらゆる側面から、
     信楽を好きになっていってもらえたらいいなぁ、
     と思います。運営してくれる人、募集中です!

三国志 あ、宿泊施設を。

石野  はい。

三国志 では、熱意とノウハウがある人は
     メールください!石野さん川路さん、
     今日はありがとうございました。


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