第1章 さよなら | 人生賭けてダーツしてます!
僕が毎回手術をする度に覚悟する事があります。

生きる為には何かを捨てないといけない時が人生には必ず訪れます。



しかし僕の場合は生き甲斐だったり、自分の身体だったり。

進化なのか、悪化なのかその先と向き合う為に手術日、手術室に入り全身麻酔を流される時、「さよなら」と心の中で呟きます。

今まで多くの障がいを持つ方々と触れ合ってきて、毎回自分は良い方向に傾く度に思うのですが、「その人が乗り越えられない試練は絶対に訪れません」


ならば僕はまだ弱い人間です。

乗り越えられるものが少なく、その試練や恐怖に勝てないのでしょう。

きっとこれから何年か先にまた手術を受ける際

新しい試練が来るはずです。

その中で今回与えられた試練は、「もう一度歩く」という事。

目を覚ますと全身が痺れ、右手だけは全く何ともない自分が居ました。

足のストレッチで蹴るという動作すらまともに出来ませんでした。

今まで歩けてたのに僕は足へ力の伝え方が分からなくなり感覚が全く分からず。

初めて立つというリハビリが始まった時
立つということすら出来ない自分に怒りさえありました。



 
何故立てない?そんなことを繰り返し何回言ったか覚えてません。

手術日にBe+Meではメンバーたちが僕の手術の事を投稿していて、そのコメントに多くの方がシェアと成功を祈ってるコメントがありました。

それを見た僕はリハビリが傷の経過でリハビリのステップが上がらない事に日が経つ事に苛々してました。


ICUでは沢山の術後の患者様がいます。
理解してるんです。
しかし痛みだったり、生理的なストレスだったり積み重なると怒らなくていい事にも苛々してました。

その時に一人の看護師が僕に転院の話をしました。
「急性期病院だから傷が治ったら転院してじっくりリハビリ出来るから焦らなくていいよ!」

その時のことはハッキリ覚えていて
「転院?そんなもん必要ない、絶対にこの病院で歩いて家に帰る。」

恐らくですがこのやりとりがなかったら今の自分は居ないかもしれません。

その時に決めたんですよ、こんな弱い自分と今すぐ「さよなら」しようと。


短い期間で必ず結果を出そうと決めました