発想は悪くないが、これも言葉が足りない。
物語の主要な部分をあらすじとして書き出した、という感じ。
言いたい事はわかるし、主題としたい事もわかるのだが、怪異に至るまでの主人公の日常が端折られているために、主人公が何故ナイフを持ち歩いているのか、主人公のひりつくような感情が伝わってこない。
感情や行動の裏付けがまるで描かれていない。
日常の中の父親と主人公との関係や、父親に対して殺意を抱くに足る理由付けが欲しい。
そうして初めて、ナイフの中の幻影が対比として生きてくるし、主人公が自己に立ち返る象徴として「あの山」が際立つのではないかと思う。



 発想 +1 描写 -1 構成 -1 恐怖  0 




怪集/2009 遠い光