2017年10月30日

家具製作中

テーマ:工房

毎週のようにやってきた台風に紅葉はすっかり飛ばされてしまい、
晩秋のような眺めの耕木杜です。
ご無沙汰しておりました!

 

親方の工房では来年春に竣工予定のお客様からの注文家具の製作が着々と進んでいました。

毛布をめくるとすでに完成した清楚な楢のテーブルが。

すべすべの木肌にドキッとします。

 

これは 食器棚 造り付けではなく 正真正銘の家具です。

これが二つあるそうで 親方並行して製作中。

親方愛用の箒の柄には畳縁が巻かれていています。親しい畳屋さんから貰ったそうです。

除けずに写してしまいました(笑)

 

そしてこれらはこれからガラスの入る引戸や引き出しになるパーツ群。食器棚2台分

同じ作業はまとめて効率よく出来るように 準備され、

 

それぞれ一枚一枚、一本一本に、細かいホゾや溝が精密に仕込まれています。

気が遠くなるような仕事…

これらがどのように組まれていくのか、親方自ら説明して頂きました。

 

例えば引き出しはこんな具合。

 

後ろの板と右左の板を組み立て…

 

間に引き出しの底の板を組んでゆきます。

気付きましたか!?

そう!引き出しの底は木の伸縮や反りなどの影響を最小限にとどめ、

耐久性を保つため、複数の板を組み合わせていくのです。

木目をうまく組み合わせてあるので、まるで一枚板の様・うーんすごい。

 

それだけではありません。

板と板の間には細い棒を挟んでいます。

 

こうすることで、木が縮んでも継ぎ目に隙間ができるのを防ぐことができるとか。

うーん・なるほど。これは「やといざね」と言うそうです。

 

薄い板に細い溝が付けてあったのは、その為だったわけです!

しかも こんな薄い板にこんなに沢山の溝を正確に作っていくなんてうーん・さすが。

このような細工は引き出しだけにあらず。

 

食器棚の、側面、背面、棚、作業台の板もどれもすべて何枚かの板を繋いだ後に

手鉋で仕上げ、細かいホゾ(出っ張り)とアリ(溝)で頑丈に組み上げています。

 

ガラスの引き戸の枠組みもひとつひとつ、複雑なホゾで組まれています。

耕木杜の家具づくりはとにかく目に見えないところにも細かい仕事の積み重ね。

 

そしてこの様々な細工は、毎回作るごとに改良しつづけられているので、

製作工程を見るたびに新鮮な発見と驚きがあります!

同じものを作っているように見えて、同じものではなかった・・・。

「これまでも沢山家具を作ってきたけど 今回数カ月かけて取り組んできて

自分にとって仕事をするという事は、常によりよい道を探り続けることだ。」と、

親方の深い言葉でした。

 

このような見えない部分の仕事、細部にこそ品格が宿るのだと、

あらためて実感した次第です。

親方曰く、50年後、100年後を見据えてのものづくり。

私的にはこの作業台の引き出しの美しさに驚嘆してしまいました。

 

隣の作業場では 造り付け棚の製作の真っ最中。

親方の眼が光ります。

 

昨日と同じことをしているのでは進歩がない。
日々の積み重ねこそが稽古。
背中の「鉋」にも気合がみなぎるというものです。

 

それにしても久しぶりの青空。
外の作業もようやく捗る。

 

貴重な秋晴れの耕木杜でした。

(OKAME)

 

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