【読んだ本】何でもないと思われることを、何でもなく平凡に積み重ねてゆく | kottsunのLogノート

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松下幸之助

道をひらく』松下幸之助

松下電器創業者の松下幸之助さんが書かれた名著『道をひらく』をKindle Paperwhiteで読んでみました。

これは松下幸之助さんが自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集になりますので1話1話が短いです。なのでちょっとした合間に読むのに適しています。

だからといってこの本を常に持ち歩くというのは面倒ですが、何十冊ものデータが入るKindle paperwhiteなら、他の本(データ)と一緒に持ち運びができますので、この本は常に入れておき、空いた時間に繰り返し読んでおきたいですね。

書いている内容は、
謙虚であれ。
素直であれ。
勇気を持って。
人に喜ばれることを。
などなど、平凡なことばかりです。

しかしその平凡なことが常に出来ているかと考えるとどうでしょうか。急がしさや怠けなどでついつい出来ていないのではないでしょうか?

この本の中にも書かれています。

何でもないことだが、この何でもないことが何でもなくやれるには、やはりかなりの修練が要るのである。  平凡が非凡に通ずるというのも、この何でもないと思われることを、何でもなく平凡に積み重ねてゆくところから、生まれてくるのではなかろうか。

この本の内容は心に染み付くまで何回も読んでおきたいですね。

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目次 
まえがき

●運命を切りひらくために
●日々を新鮮な心で迎えるために
●ともによりよく生きるために
●みずから決断を下すときに
●困難にぶつかったときに
●自信を失ったときに
●仕事をより向上させるために
●事業をよりよく伸ばすために
●自主独立の信念をもつために
●国の道をひらくために
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人と人とが相寄って、毎日の暮らしを営み、毎日の働きをすすめているのである。いい人ばかりではない。いろんな人がいる。だからおたがいに、いますこし辛抱と寛容の心を養いたいものである。

人間だけが、おたがいにかわした約束は、これをキチンと守るという天与の高い精神の働きを持っているのである。  もしもこの精神が力弱くなったら、その影響は社会生活のあらゆる面に、物心ともの大きなマイナスとなってあらわれてくる。

有為転変のこの世の中、よいときにもわるいときにも、いかなるときにも素直に謙虚に、おたがいに心を通わし、思いを相通じて、協力し合ってゆきたいものである。

いかに適確な判断をしても、それをなしとげる勇気と実行力とがなかったなら、その判断は何の意味も持たない。勇気と実行力とが、六〇パーセントの判断で、一〇〇パーセントの確実な成果を生み出してゆくのである。

心配や憂いは新しくものを考え出す一つの転機ではないか、そう思い直して、正々堂々とこれと取り組む。力をしぼる。知恵をしぼる。するとそこから必ず、思いもかけぬ新しいものが生み出されてくる

世間はきびしくもあり、暖かくもある。だから、世間にたいしては、いつも謙虚さを忘れず、また希望を失わず、着実に力強く自分の道を歩むよう心がけたい

失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れたほうがいい。真剣ならば、たとえ失敗しても、ただは起きぬだけの充分な心がまえができてくる。

窮境に立つということは、身をもって知る尊いチャンスではあるまいか。得難い体得の機会ではあるまいか。そう考えれば、苦しいなかにも勇気が出る。元気が出る。思い直した心のなかに新しい知恵がわいて出る。そして、禍いを転じて福となす、つまり一陽来復、暗雲に一すじの陽がさしこんで、再び春を迎える力強い再出発への道がひらけてくる

このありがたい自分のファンを、もっと大事にし、その好まれている自分のよさを、精いっぱい伸ばすようにつとめたい。そこに個人の、お店の、そして会社の繁栄の鍵がある。

すべてを他人のせいにしてしまいたいのは、人情の常ではあろうけれども、それは実は勇気なき姿である。心弱き姿である。

自分の非を素直に認め、いつでもこれに殉ずる──この心がまえを、つねひごろからおたがいに充分に養っておきたい