『結界師 (4)~(6)』 | 手当たり次第の本棚
2007-01-13 21:45:51

『結界師 (4)~(6)』

テーマ:日本SF・ファンタジイ


結界師の物語、このあたりから、「烏森という土地」にまつわる謎をめぐって動いていくのだが、キャラクターの心の動きにも大きな要素が追加される。
ひとつは、主人公の兄。
優秀な結界師でありながら、正統な後継者にはなれなかった、という設定。
年齢も、主人公とはだいぶ離れているようなのだが、なかなかいいツボをついたキャラだよなあ?

優秀「なのに」後継者になれなかった兄。
そして、まだ能力は未知数だが、大物に化けそうな(しかし、今はまだ未熟な)弟。
この関係から生まれるのは、双方向のコンプレックスというやつだ。

兄は弟に嫉妬せざるを得ない。
弟は兄を超えたいと望むが、大きな差をつけられている。

しかし、リアルに考えるなら、もし主人公の立場で、年上の幼なじみとか、年の離れた兄などが、自分よりよほど優秀なテクニックを常々見せつけている、とする。
すごいストレスだと思う。
それらを乗り越えようと日々がんばるというのは、相当に大変だ。
であるにもかかわらず、一途にというか、頑固にというか、頑張ってしまうところが、主人公の魅力になっているのだろうと思う。

一方、いろいろと画策していそうな兄の方は、その「翳り」が魅力になっている事は、言うまでもない。
優秀なのに廃嫡されるという凶運を担わされているわけなのだが、それならばそれで、別の方向から力を持とうと、これまた日々努力を惜しまないところは、なんだかんだ言って、似ている兄弟だ。

兄、弟、あわせて鏡の裏表のようなものなのかもしれない。


田辺 イエロウ
結界師 (4)
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結界師 (6)

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