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2010-11-30 20:50:25

『ロシア民話集 (上)』

テーマ:神話・伝説・民話
ロシアの民話というと、トルストイのものが圧倒的に有名なのだが、実はもうひとつ、とても重要なものがある。
アファナーシエフの手によるもので、広くロシアのあちこちから集められていること、文筆家の手による再話が行われていないこと、そしてここから、民話の類型という考え方が生まれたこと、この3点。
訳者の解説を見ると、実は、アファナーシエフの業績は、全てがグローバルに公開されているわけではなく、この民話集の他に、滑稽譚や艶笑譚を集めたものがあるのだそうだ。
まあ、時代が時代ということで、あまりにも露骨にエロティックなものが公開できなかったという事情が大きいようだ。
そのため、なんと分割して、民話集と艶笑譚に収録されている話もあるのだそうだ。

しかし、そのような経緯にもかかわらず、この民話集におさめられた物語は大変読みやすいし、本来民話が語り物である事を考えると、朗読されたとしても楽しく聞けるだろうと思う。
読んで楽しい本であるのは間違いない。

さて、ではロシアの民話にはどのような特徴があるのだろう。

個々に、この民話はイギリスのあれ、イタリアのあれと同じなどと言うことはたやすいが、一方、あまり意味がなくもある。
民話に関して特定の研究をしている研究者は別として、民話を楽しむ者にとって、世界中に、似たような物語がある事は、もはや周知の事実と言って良いからだ。
「これはイギリスのあれと同じですよ!」
と言ったとしても、実はまだ知らない他の国の同じような民話があるかもしれない。

ところが、そのような前提で読んでいても、ある面白い特徴があるのだ。
それは、イギリスやフランスの民話であるなら、巨人が。
イタリアやスペインの民話であるなら、悪魔が。
登場すべきところに、ロシアの民話は、おおむね、蛇が同じ役割を示しているという事だ。
しかも、イギリスあたりの巨人が、しばしば、複数の頭を持っているスタイルで登場するタイプの民話には、同じく頭が複数ある大蛇が出てくる。

なぜ、蛇なのだろうか。
ヨーロッパの民話に、このような蛇型の怪物が出てこないわけではないが、それらはたいてい、ドラゴンになりかわっていると思う。
頭が多い蛇が登場するのは、ギリシアからインドにかけてが多いように思うのだ。
ロシアは、どちらかといえば、ヨーロッパの諸王国との交流が深かった国というイメージがあるけれども、そもそも、その国土はほとんどがアジアに接している。つまり、民衆レベルでは、アジアとの交流も深かったのではないだろうか。
それが、この蛇型怪物にあらわされているんじゃないかと想像する。


ロシア民話集〈上〉 (岩波文庫)/中村 喜和
1987年7月16日初版
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2010-11-29 21:11:29

『オリュンポス 3』

テーマ:海外SF・ファンタジイ

広げる風呂敷が思い切りでかく、しかもそれを上手にたためる作家を数えるとしたら、ダン・シモンズがその中に入る可能性は凄く高いのではないかと思う。
火星のオリュンポス山に参集する(エセ)ギリシアの神々、トロイア(イリアム)とギリシア(アカイア)の英雄たち、ポストヒューマンと古典的人類、プロスペローとセテポス、機械的グールの群とも言うべきヴォイニックス、機械生命体でありながらなんとも人間的なモラヴェックたち、ちょっと数えあげただけでこれだけのグループがあり、それぞれに主要なキャラクターがあって、それぞれのドラマを展開していて、なおかつそれが、大きな物語の一部であるという、ほとんど混沌とした状況が、本当に見事にないあわされて完結しているのだ。
しかも、それぞれのドラマが充分に盛り上がり、全体としても、万雷が鳴り響くがごときクライマックスがある。
見事という他ないだろう。

まあ、ことが終わったあとの場面が、いささか、「古き良きアメリカ」的なのは、しかたがないのだろうけれども、時代も国も民族も異なる人々が、その後どのように混交していくのかにも、ほんのちょっと、興味が湧く。
実に良くできた世界観であり、それがまんべんなく物語の中で駆使されているのは、実に気持ちが良い。

大団円のもっていきかたも、なんともわくわくして楽しく、物語世界の未来を感じさせる余韻を味わえるのは、読み手としてこたえられない。

しかし、その世界観があまりに大がかりで、かつ、ベースに多くの古典文学を含んでいるため、とっさに把握しきれないところもある。
このへんは、いずれ、ラインナップ中の未読の古典を読んだあと、本作を再読すると、味わいが違ってくるのかもしれないな。まあ、通して読む分には、トロイア戦争とギリシア神話の概略をおさえておいて、かつ、シェイクスピアについて常識程度の知識があれば充分ではないかと。
但し、「それもちょっとこころもとないです」という場合は、読むのにしんどい事が予想される。


オリュンポス 3 (ハヤカワ文庫 SF シ)/ダン・シモンズ
2010年11月15日初版
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2010-11-28 20:30:07

『鋼の錬金術師 (27) 』

テーマ:日本SF・ファンタジイ

とうとう完結。
感慨深いものがあるのだが、さて、その結末はというと。

物語の最初から、巧みな展開をみせていただけに、語り巧者な漫画家だと思っていたのだが、さすがに、過不足なく、齟齬もなく、うまくまとまっていると思った。
しかし、今まで広げに広げてきた風呂敷のたたみ方が、いささかあっさりしているようにも思う。
まあ、筋道はいいのだ。本当に過不足がない。
ただ、その「過不足ない」ところが物足りなさの原因。
今まで盛り上げてきた道の長さに比べて、おさめ方のインパクトが小さいのだ。
たとえて言うならば、大型のRPG(ゲーム機用)であるほど、ラスボスは一筋縄ではいかず、倒したと思ったところで変身、なんてことになるよな。
ヘタすると二段変身すら、ある。
それが、強いには強くても、あっさり倒してしまった、そういう感じ。
またはプレイヤーが自分のキャラのレベルを上げすぎてしまって、ほんとは凄く強いはずのラスボスをいともあっさりぶち倒してしまった時のような、あっけなさ感があるのだ。

そのかわりと言ってはなんだが、おおもとのホムンクルスを倒した後、アルの体やエドの手足、そしてマスタング大佐の目を取り戻すエピローグは実にいい感じにおさまっている。
物語の構成を考えるとエピローグにあたるとはいえ、おそらくここが、本来のラストであろう、と位置づける事もできる。
だが、もしそうであるならば、ホムンクルス側のストーリーの方が過剰に肥大化していたわけで、少々バランスが悪くなってしまったのだろう。

それでも、このエピローグがいい感じなのはどうしてなのか。
ひとつには、メジャーな支持を得るであろう「戦い」というものを、作者が実際に好んでいたのかどうかという点。
本当に描きたかったのが、エドとアルの家族愛にまつわる葛藤であったかなあ、という点。
もちろん、後者のみを描こうとしていたならば、これほど大きな物語にはならなかったはずだし、ここまでの人気は得られなかったかもしれない。
逆に、あまりにも人気が出てしまったために、よりうけるであろう部分が肥大化してしまったのかとも考えられる。
実際、作者の好みは別として、戦闘シーンは魅力的だった。
また、ストレートにそういう場面が好きだという作家には描けない、はすに構えたものの見方をキャラクターにさせるというところが、より魅力を醸し出す要素として働いたのだろうとも想像できる。

うん、物語をつくりあげるというのは、難しいものだ。
連載だと、どうしても読者(人気)に左右されてしまうし。

ともあれ、物語は無事に完結し、それぞれのキャラクターもおさまるべきところへおさまったのは見事というべきだろう。
そして、最優秀助演賞は、やはりグリードだろうか。
ラストまでおいしいところを持っていった。


鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)/荒川 弘
2010年11月22日初版
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2010-11-27 19:32:30

『大江戸地図帳 時代劇副読本』

テーマ:人文・社会・ノンフィクション

何年jか前に時代劇ブームと言われるようになってから、けっこういろんなヴァージョンが発売されている古地図帳だけれど、今回のは他にない特徴がひとつある。
それは、文庫本サイズだという事だ。
しかも、使い勝手は、文庫本サイズの都市図とだいたい同じ。
地区ごとに分かれていて、広域図と番号で照合できるようになっている。
さらに、やや簡素ではあるけれども、現代の地図ともだいたい比較できる作りなので、これをポケットに東京を歩いてみようか、というのもわりとたやすくできそうだ。
そう、従来の、B5サイズあたりだと、それが難しいんだよね。
ページごとに、その地区の重要ポイントについて、一行解説があるのも見ていて面白い。
さすが、時代小説や時代劇でよく耳に(目に)する地名や施設名が、連続しているからだ。
もちろん、この手の(現代の)地図帳と同様、巻末には、地名のインデックスもついている。

これと同時に、ちょっとした小技がきいているのは、この文庫本専用のしおりだったりする。
紙製のものだが、なんとそのサイズに、江戸時代に使われた方位、お金の単位、度量衡、そして目盛りつきの長さの単位が表示されてるのだ。
ぱっと参照するにはとても便利だし、なんといっても、長さが、ぱっと見ですぐわかるのは秀逸だ。
1寸は何センチで……と憶えている人でも、瞬間的に、センチメートルとの差が見てわかるのはいいと思う。

時代小説や時代劇が好きな人は、1冊持っておいて損はないぞ。


大江戸地図帳 時代小説副読本/著者不明
2010年12月1日初版(発売中)
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2010-11-26 21:55:30

『とりぱん (10) 』

テーマ:自然と科学


今回の表紙はハシボソガラスなのだそうだ(なんか柔らかくて良いね)。
実際、鴉の登場する話が出てくるわけだが、これほど身近で、かつ、嫌われている鳥も珍しい。
というか、鳥ってあまり嫌われる事がない生物だと思うのに、珍しくも、鴉(そして一部では、鳩)が嫌われているのだ。
理由は、あたりを汚すから。

鴉はごみをあさってちらばす。
鳩は主に、フン害で嫌われる。

(そういえば、本巻には、嫌われる鳩の話もある)。

しかし、観察してみると面白いよねえ。とくに、鴉。
実はこいつら、写真の気配に敏感らしく、他の鳥に比べてはるかに撮影しにくい気がする。野鳥はとれても鴉はとれない。そんな感じ。
とても動きが面白かったりするんだけれども。
普段嫌われ者のそんな鳥が、本巻には登場していて、実は嬉しい限りなのだ。

あ、いや、常連のヒヨちゃんたちの話ももちろん、あるよ。


とりぱん(10) (ワイドKCモーニング)/とりの なん子
2010年11月22日初版
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2010-11-25 21:18:07

『デカメロン物語』

テーマ:古典・文学
デカメロンといえば、ボッカチオの手による、ちょっと説話文学的な小説。
大変面白いのだけれど、日本人が読もうとする時、ネックがふたつある。
そのひとつは、日本人にはいまいち馴染みの薄いイタリアの各地方(各都市)が、地方色豊かに描かれていることで、その地方色が、読んでいてぴんときにくい、というところだ。
もうひとつは、すご~く長い、という事だ。

この2つを実にうまくクリアしてくれていたのが、今はなき教養文庫(社会思想社)から出ていた『デカメロン物語』だ。
内容は、まず、比較的有名かつ面白いものの抜粋となっているので、これを読めば、デカメロンをおさえた、と言う事ができそうだ。
しかも、「地方」ごとに何編かをとりあげているだけでなく、それぞれの舞台となる都市について、写真+コラムがつけられているのだ。
ちょっと観光案内みたいに思えるかもしれないが、内容はそれぞれの都市の簡単な歴史と、ボッカチオ及びフィレンツェ人の、「その地方への印象」を解説している点で、そういう意味でも、とても、『デカメロン』を理解しやすい構成になっているのだ。

イタリアは好きだけど、長い古典文学はちょっとねー、という人には、是非お勧めしたい本。
古書店で探さなくてはならないのだけれどもね。


『デカメロン物語』 (ボッカチオ作 野上素一編・訳)
社会思想社 教養文庫D185
1969年7月30日初版
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2010-11-24 22:21:55

『神曲奏界ポリフォニカ インタルード・ブラック』

テーマ:冒険・アクション

さる五月に作者が天へ召されてしまったため、もはや新作を読む望みは絶たれたと思っていたポリ黒が、どうして新刊を?
答は短編集。
ポリフォニカの短編というと、アンソロジー「まあぶる」に収録されたものが思い浮かぶが、他に未発表のものもあった由。本巻には、その未発表分を含め、5編が収録されている。
(但し、レオンを主人公とする話1編を含む)。

長いシリーズに属する短編は、長い物語では省かれがちな、日常の一こまや、設定の細かい部分が投入される事がしばしばあり、ここでも、マナガの持つ巨大な銃のいわれや、マナガとマティアのコンビがいつも着用しているあの服装のいわれについて語られている。
とくに、服装の方は何ともほほえましく、ハートウォーミングな物語で、ともするとシビアでハードな展開になる大迫純一作品の中で、ほっと一息できる、いい雰囲気を醸し出している。
(もちろん、それは、本来的にハードボイルドであるからこそ、生きてくるわけだ)。

銃の方、これが未発表作品なのだが、もうひとつ銃にまつわる話となっている別の短編と、本巻同時収録であわせ読む事ができるので、なにやらこう、「戦う男と、その相棒たる女」という図式を、作者がどのようにとらえているのかというのが、とてもわかりやすいように思う。

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えくすとら・ぶらっく(未発表作品)
ぶれっしんぐ・ぶらっく(神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる)
みすていく・ぶらっく(神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる2)
さじぇすてぃぶ・ぶらっく(2010年1月刊 GAマガジンVlo.3付録 神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる すぺさる)
れおん・ざ・りたーなー(神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる2)
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そうそう、本巻の口絵は、ミニピンナップのスタイルになっているのだが、GA文庫における大迫純一作品のオールスターキャストとなっているようだ。
これもまた、いろいろと感慨深い。


神曲奏界ポリフォニカ インタルード・ブラック (GA文庫)/大迫 純一
2010年10月31日初版
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2010-11-23 21:15:47

『神曲奏界ポリフォニカ ノスタルジック・クリムゾン』

テーマ:冒険・アクション

ポリ白が大詰めを控えている今、ポリ赤がかなりポリ白の「その後」を取り込みつつあるような印象がある。
それはポリ白のファンにも、嬉しい形だ。
まあ、ポリ白のすべてのキャラが大団円でしあわせになるわけではない事はかなりのところ見えているわけだからね。
特に、敵にまわった者たちは。

さて、ポリ白のファンにも嬉しいというのは、ここのところだ。
あちらでことあるごとに、スノウたちの敵にまわったのは、コーティから縁を切られた紅の聖獣、エリュトロン(フラメル)だった。
しかし、始祖精霊とその聖獣はわかちがたく結びついており、かつ、ひとたび滅びても相応の時を経て生まれ変わる事ができるといわれている。

そう、今回は、なんとエリュトロン(フラメル)が再びよみがえってくるのだが、その姿が実に意外。
まあ、コーティも昔とは姿が変わっているわけで、フラメル(エリュトロン)もまた、生まれ変わったばかりの精霊として登場する。
表紙に登場しているとおり、一言で言うと、「かわいい」。
そして、フラメルの登場を機に、フォロンをとりまく人間関係は、少しずつ、変化していくようだ。
もちろん、これも、悪い方とか良い方という意味ではなくて、成熟していくと言った方がよさそうだ。

あえて、ポリ赤は新たなるステージに入った、と言ってもいいだろうか。

しかし、ポリ赤、ポリ白、ポリ黒と並べた時、中心であるポリ赤が、一番、音楽面でつっこみどころが多いのは相変わらず。物語は楽しいし、面白いんだけどねえ。

というわけで、本編にはなんの影響もない、しかしつっこまずにはいられないそんなポイントをまたひとつ。

作中、神曲切れを起こしそうだったコーティのため、フォロンが連続で神曲を奏でました、というシーンがある。
それはもちろんいいのだが、半時間で疲れた、それはないでしょう!
プロなら毎日最低でも3時間くらいはぶっ通しで練習する。単なるレッスンでも、短くて30分。短くて、だぞ?
個人レッスンなら1時間程度かかるのは普通。
そして、クラシックである程度の曲なら、通して演奏するだけで半時間くらいあるものなど、ざらにある。

神曲楽士、つまり、プロの演奏家でもあるはずのフォロンが、30分程度連続して演奏したくらいで疲れるなど、断じてあり得ないはずだ。

……繰り返すが、物語はとても面白いよ。うん(しっぽゆら~ん)


神曲奏界ポリフォニカ ノスタルジック・クリムゾン (GA文庫)/榊 一郎
2010年10月31日初版
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2010-11-22 21:47:33

『神曲奏界ポリフォニカ リグレット・ホワイト』

テーマ:冒険・アクション


物語は終盤、というよりもはやほとんど大詰め目前。
グローリアーナの樹を支配するオリジンたちが動き、ピースが目覚め、ダンテが蠢き、いよいよ「炎帝」が立つ兆がある。
また、スノウの運命も大きく動こうとしているのが目に見えている。

いったい結末にむけてどう転がっていくのか、実は、姉妹シリーズであるポリ赤で、すでにポリ白の登場人物の一部がちらほらと(いや、最新刊ではもっと)登場しているため、余計に先を読みやすい状況となっているが、この「ちらちら感」が、決してネタばれではない煽りとして作用しているのでどうせなら白・赤をあわせ読むと、今回はとくにお得な感じがする。

しかし、本巻の動静は、すべて、結末への一手であり、そういう意味では、「なにもかも思わせぶり」とも言える。
ゆえに、もう、この一言に尽きるだろう。

「はやく続きを読みたいですね」

それにしても、今この時、三獣士などという面白いものが登場するあたり、さすが作者。
牛だけでは足りなかったんだねえ(うんうん)。
しかも、うち二頭が鍋の素材とは、なんて今の季節向け(違う)、

本シリーズ、ポリフォニカでは唯一「過去」の時代が舞台となっていて、私が支持できない単身楽団を用いない楽士たちが活躍するため、大好きなのだが、終わり近いというのは、ほんとに残念だ。


神曲奏界ポリフォニカ リグレット・ホワイト (GA文庫)/高殿 円
2010年11月30日初版(発売中)
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2010-11-21 21:30:04

『宗像教授異考録 (14) 』

テーマ:冒険・アクション

考古学というと、地道なイメージもあるし、「古代のロマン」(というより、古代というものに感じるロマン)というイメージもある。このどちらかが、定番というところだろうか。
ところが、考古学を扱ったこの作品の面白いところは、ロマンもあるにはあるが、どんな破片もワールドワイドという舞台にぶっとぼうとするところだ。
日本の古代にあった鉄が、たとえばギリシアとつながってしまう、そういうぶっとびかただ。

しかしそのぶっとびかた、必ずしも、「外国へ、世界へ」というだけではないようだ。
今回収録されている熊野の天狗は、長寿という点で時間を、天狗の視点というところで宇宙へぶっとんでいる。
もちろん、作者はSFシーンでも面白い漫画をたくさん描いてきている人だから、ここでも宇宙や時間が登場するのは決して不思議ではない。

ただ、勇気あるよなあ、と思う。
というのは、古代のあれこれから宇宙へ線を引く事は、古くはデニケンのような著作を連想させがちだからだ。
まあ、うさんくさいし、手あかがついているようなものでもあり、好きな人は好きであっても、反面、うんざりした顔をする人もいそうなラインだ。
しかも、今回、外国の都市伝説までからんでくる。
このカクテル、私はとても面白かったのだが、他の人はどうなのか、ちょっと気になる。

さて、収録されている3編のうち、最後の『大英博物館の冒険』は、(前篇)とついており、単行本で追いかけている身には、続きを読めるのがだいぶ先という辛さがある。
大英博物館!(この魅惑的な響き)。
死ぬまでに一度は行きたい場所だけに、余計に続きが気になってしまう!


宗像教授異考録 14 (ビッグコミックススペシャル)/星野 之宣
2010年11月3日初版
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