「タイヨウのうた」の小泉徳宏監督の新作は、
学生プロレスが舞台。
お気楽な、青春コメディと思っていたら、
主人公の本当の姿、苦悩を知ってから、
感情移入して感動で泣かされてしまった。
五十嵐良一（佐藤隆太）が入部したのは安全第一の学生プロレス。
非常に物覚えが悪く、デビュー戦で段取りを忘れてしまう。
五十嵐は、数ヶ月前の事故が原因で
一度眠ると記憶がリセットされてしまう記憶障害になっていた。
目覚めると、毎日同じように不安な気持ちからスタートする恐怖感。
絶望の中で、プロレスに生きがいを感じ、必死に努力する姿に感動した。
優秀だった頃の息子の面影が忘れられない父親（泉谷しげる）。
親子の関係修復が作品の根底にある。
プロレスシーンがシッカリ描かれていてこちらも見応えあり。
役者の動きがスムーズで、監督の見せ方が上手い。
プロレスファンとしては、小ネタにも満足。
記憶障害を扱った作品としては、
「50回目のファースト・キス」が思い出される。
記憶が一日しか持たないヒロインを好きになった男性のロマンチック・ラブコメディ。
こちらもオススメ出来る作品。
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