卒業~回想~

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ママはいない。

私の時間。

 

私は何をしにここにいるのか。

何のために生きているのか。

私の存在自体何なのか。

 

ひとりでいると色々考える。

ひとりでいる時が辛い時がある。

でも、ひとりがいい。

特にこんな日は。。。

 

ママはいつも通り仕事。

私のために働いているのはわかるが、私のせいにして

好き勝手やっているようにしか見えない。

 

正直、もう疲れた。

生きていることの意味が分からない。

 

友達も信じられる人もいない。

ママですら私のことはわからない。

 

私はきっと生きたいんだと思う。

そう思わないといけない衝動に駆られる。

 

今目の前に睡眠剤がある。

ママに隠しておいたのも入れて20個。

 

全部飲んだら死ぬのか。

死ぬ気はあるのか。

わからない。

 

どうしてこうなったのか。

きっと生きていたくないんだと思う。

信じていたもの全部無くなった。

 

ママは私のことを信じている。

 

橋から飛び降り、果物ナイフで切った首や手足。

 

そんなことがあっても、剃刀や包丁は隠されていない。

そんなことがあっても、いつでも「切れる」ように準備はしてある。

 

ママのお化粧品道具から盗んだかみそり。

わざと割ったお皿の欠片。

カッターの刃。

 

これらを見ていると切りたくなる。

死にたいんじゃない。

切って、傷口から出てくる血が見たくなる。

 

生きている証。

自分の身体に流れている液体。

全部キレイに流れ出た時、そこには本当の自分がいる気がする。

 

汚い心を持っている自分が嫌い。

裏切られ傷ついている自分も嫌い。

私を裏切った友達なのに、執着している自分が嫌い。

 

そんな嫌いな自分を洗い流してキレイになりたい。

汚い自分の中の液体を、体の中から全て排除したい。

 

忘れたい

目の前から消したい

消えたい

 

薬を飲む。

 

5個飲んだ

変わらない

もう5個飲む

 

もうあとは何個飲んだかわからない。

 

私を裏切ったあの子にラインをしよう。

その前に、私は本気だと知ってもらわなきゃ。

 

私をわかってほしいという気持ちは本物だということ。

 

「本気で死ぬ気の人は、縦に切る」

 

そう、切らなきゃ。

本気を見てもらう。

 

切った痕跡は残さない。

 

ママにばれてはいけない。

怒られるから。

怒鳴られるから。

もううんざり。

私が何か起こさないとわかってくれない。

自分の思い通りにならないと、怒って私を押さえつける。

私は人形じゃない。

 

ただ血が見たいのに、なんでダメなのか

切らないと見ることの出来ないものを見たいだけなのに。。。

 

準備した剃刀で腕を切る

流れ出る血

 

そうだ!

この血は取っておこう。

私が生きている証拠。

 

痛くない。

痛くない。

切っているのに痛くない。

切っても切っても痛くない。

血だけが流れ出る。

 

身体の中が浄化されていく。

私、きれいになれる。

 

知ってもらおう。

私が信じたあの子に今の私をしってもらおう。

 

(友人にラインを送る)

 

「私のことわかってくれようとしなかったよね?」

「そんなことないよ」

「私、あなたの事信じてた。本気で信じてた。

それなのにわかってもらえてなかった。

もう生きてる価値ないのかも。

今、また悪い病気始まってる。」

「切ってるの?」

「そう切ってるのかも。

わからない。

薬もたくさん飲んだから。」

「お母さん悲しむからやめた方がいいよ。」

「ママは今いないし、私の事なんてどうでもいいんだよ。」

「そんなことないよ。私のお母さんもいつも怒るけど、心配してくれてるよ。」

「うちのママはそうじゃない。○○のお母さんみたく優しくない。

自分の子がこんなことしててもわからない親なんて、親じゃない。

ママに今の写真送ろうかな。

心配して帰ってくるかな。」

「その写真って腕切ってる写真?」

「先に○○に送るね」

「うん」

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「もうやめなよ。見たくない。」

「そうだよね。こんなの見たくないよね。そうだよね。

内緒にして。こんなことしてるの。

内緒にしてくれたら、裏切ったこと許してあげる」

 

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その後の記憶はない。

キッチンはきれいに片付いていた。

自分がやったということはわかる。

 

たくさん血が腕から流れ出て薬が薄まったのか、

ママにばれないようきれいに片付けた。

 

どうやって流れ出る血を止めたかは覚えていない。

 

ただ、排水溝に流れていく血を眺めていた記憶は鮮明に残っている。

 

そして、私は生きている。

 

続く...