卒業~入院~

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今まで生きてきた中でもトップクラスの事件。

事件って言っていいのかわからない。
でも、それは事実起こった事。
受け止めないといけないこと。
 
まさか自分の子が自ら命を捨てる
 
そんなこと思っても考えてもいなかった。
 
まさか…ってある
 
 
その「まさか」を現実にした彼女。
娘は、入院した。
その「まさか」が原因で。
 
入院した病院も、私の人生の中では有り得ない病院。
精神病院を下げてる訳では無い。
ただ、自分の中には無かったこと。
この考え方が下げてるのかもしれない。
 
「まさか、精神病になるなんて。それも入院なんて有り得ない」
 
病気になりたくない。ガンになりたくないという人がガンになり、ガンになると思わなかったくらいの衝撃。
 
前日の件で、朝一の診察。
先生の第一声は、
 
「入院ですね。入院しましょう。このままだと本当に死んでしまいます。」
 
娘は、嬉しそうだった。
私は、やっぱりね…と落胆。
 
入院の準備等何もしてきていない。
する気もなかった。
認めたくなかった。
 
改めて入院の手続きで、まずは病棟に案内される。
 
初めての経験。
そうそう精神病院の病棟には行けない。
行くことすらない。
少なくとも私の周りには精神疾患を患ってる方は多々いるけど、入院となるといない。
 
カギで管理されているドア。
インターホンで呼び出しカギを開けてもらう。
 
ドアの向こうは、別世界だった。
次元越えどころじゃない。
まるっきりの別世界。
 
その代わり、ドアの開く音でそちらに目を向ける人が多いなか、そういう違和感はない。
自由過ぎて逆に違和感。
みんなが個々で生きている。
動いている。
娘から感じていた違和感が、そこにはたくさんあった。
来るべきところに来た感じ。
かえって、来て良かったのかもしれないと思えた。
 
生きづらい環境で苦しい思いをするより、楽になった方がいい。
そう思えた。
 
生きてることに感謝した。
昨日、生きて帰ってきたことにも感謝したけど、生きるってすごいことなんだと思った。
生きてるってもっとすごいことなんだと思った。
 
心臓さえ止まらなければ生きることは出来る。
でも、生きてることにはならない。
生きてるってことは、本能。
本当は、生きる事が本能なのかもしれない。
でも、生きてるって未来がある。
 
生きて帰ってきたこと。
ここで生きてるから生きたいに変わって、家に帰りたいと思ってくれたらいいなと思う。
 
でも、その場は見慣れない光景だらけで、
 
「ママ、私帰りたいかも。」
 
今まで自分がこの世の終わりだと思っていた娘。
自分で世界が回っていて、自分が死ねばこの世は終わる。
そうではなかった。
自分はまだこの精神世界の中で塵みたいな存在だと思い知らされたよう。
 
今まさにその一言を、ここで気持ちも何もかも変わって聞きたかった言葉を秒で聞き、我が耳を疑った。
むしろ、娘の一言で、逆に『修行してこい!』くらいの気持ちになれた。
 
面会室に通され、とりあえず入院の手続き。
 
書類を見て愕然とする。
 
入院承諾書。
精神病者名…
 
そこは、入院患者名では?
 
そうか…
この子は精神病者なんだ…
 
現実は厳しかった…
 
 
 
続く