自己責任という言葉が流布されていた時代があった。
その言葉は今だけ、自分だけ、お金だけ、の考え方を
促進した側面もあるだろう。
他人のことは考えず、自分の保身を良しとされた。
欧米諸国(主にはアメリカか)の中の
一つの考え方として自己責任の言葉はあり、
その国においては一時(金銭的などで)
上手くいった考え方なのかもしれない。
しかし、東日本大震災を覚えているだろうか?
富士山が休火山であること、
噴火の兆しも出始めていることを知っているだろうか?
縄文時代の時期の鬼海カルデラ大噴火で西日本の大部分が
人が住めなくなった歴史を知っているだろうか?
日本は災害の多い国であり、自己責任を適用したら全滅に向かうだろう。
海外では自己責任が上手くいく国もあるかもしれない。
(しかし、その思想の根源はキリスト教の愛ですらない。)
しかし、日本は自己責任を取り入れてはだめである。
情けは人のためならず。(情けをかける事は人のためにならないから
やめた方が良いという意味ではない。情けをかける事によって
巡り巡って自分のためになるという意味。)
自己責任は特に日本の中では誰のためにもならない騙しの言葉だ。
前回に引き続きこの言葉も掲載しておくことにする。
積善の家に必ず余慶あり、積不善の家に必ず余殃あり。(易経)
己が身を達せんと欲する者は、先(ま)ず他人を達せしめよ。(実語教)