今回はマサチューセッツ州で活躍したハードコアバンドの、唯一のアルバムになるんでしょうか、「SIEGE - DROP DEAD」です。オリジナルはデモテープのようなカセットでのリリースだそうで1984年。再発は何度も何種類もあるようですが、私が持ってるのはカナダのパンク系インディーレーベルDeranged Recordsから2006年に再発されたCDです。
以下はウィキペディアからの転載です。
01:"Drop Dead" – 1:08
02:"Conform" – 2:33
03:"Life of Hate" – 0:28
04:"Starvation" – 0:47
05:"Armageddon" – 0:26
06:"Walls" – 1:20
07:"Sad but True" – 1:17
08:"Cold War" – 1:36
09:"Grim Reaper" – 7:23
●Tracks 1–5 & 9 from the original Drop Dead demo cassette, recorded at Radiobeat in Boston, February 6, 1984.
●Tracks 6–8 originally from the Cleanse the Bacteria compilation album, recorded at Radiobeat in Boston, October 26, 1984.
1980年代は音楽雑誌や(ファン)ジンの友達募集欄みたいなとこで国内外の同好の士を見つけ、入手困難なインディー盤をお互いにテープにダビングして交換し合うテープ・トレードが行われたそうですが、このアルバムはそれらの中でも有名なものだそう。当時は知る人ぞ知る存在だったようです。初期のナパーム・デスというかグラインドコアの誕生に大きく影響したものとして知られています。
アルバムの音源
このアルバムを聴いて最初に思ったのは実験性に富んでるということですかね。1「Drop Dead」はストレートなハードコアですが、疾走感、スピード感がグラインドコア前夜みたい。2「Conform」は途中で曲のスピードが変わります。3「Life of Hate」、5「Armageddon」はショートカット・グラインドのハシリみたいな感じ。9「Grim Reaper」はフリージャズみたいなホーン・セクションにフリーキーなギター、ダブっぽい音響処理と、ハードコアというよりThe Pop Groupみたいな音楽性です。初期のナパーム・デスはノイズ/インダストリアル系に影響を受けているそうで、1stのA面の部分を聴いてみると言われてみればそんな感じがするというか独特の硬質さみたいなのがあるように思うのですが、こちらはノイズ/インダストリアル系というより、やっぱポップ・グループ一派みたいな感じ。ストゥージズとかMC5がやったフリージャズともまたちょっと違う感じ。ヴォーカリストは以前にスカ・バンドでサックス吹いてたみたいですし。
それにしてもデモテープとは思えない完成度ですね。実験性、創造性といい、名盤だと思います。
↓ 1984年のライブの様子。





