ほとんどのコレステロール低下薬は不要

「メガビタミン健康法」より

  脂肪酸の話につづき、同じく脂質であるコレステロールについて、気にする人が多いので触れておきます。結論から述べますと、「家族性高コレステロール血症」以外の人は総コレステロール値を下げる必要は全くありません。
  血液検査の結果には、総コレステロール219以上は高値と書かれていますが、これは大きな誤りです。悪玉コレステロールと呼ばれるLDL-Cも、日本では140以上は異常とされていますが、アメリカでは190以上が異常値とされています。
  以前、検査会社の人に「この総コレステロール値に示されている『↑(高値を示す矢印)』をつけないようにして欲しい」と伝えましたが、できないといわれました。間違った健康指標を患者さんが鵜呑みにしても良いのか、はなはだ疑問です。
  閉経後の女性のほとんどはコレステロール値が上がりますが、放置で全く構いません。むしろ、コレステロール値が高い人の方が元気で長寿です。反対に150以下の低値の場合は、うつ病、がんを引き起こすことが多くなります。
  また、当院ではタンパク質を摂る食材にとして、プロテインスコア100の卵を大いに勧めています。プロテインを何らかの理由で飲めない人に、毎日卵5個を食べるように伝えたところ、不調の改善がみられています。
  かつて卵はコレステロール値を上げると敬遠されていました。しかし毎日卵10個を1か月継続してもコレステロールは上がりませんし、上がったとしても問題ない範囲の数値です。
 そのため、当院ではコレステロールを強力に低下させるスタチン系の高脂血症治療薬は一切処方しません。有害無益だからです。検診書などを持参されて高脂血症治療を希望される方には、オメガ3脂肪酸のロトリガ、エパデールを処方します。値を下げる作用はあまりありませんが、治療することで患者さんに安心していただけるならよしとしています。
  家族性高コレステロール血症で、悪玉のLDL-Cが高く、善玉のHDL-Cが低い人には、ナイアシンをお勧めします。
  ナイアシンには総コレステロールを下げ、悪玉のLDL-Cと中性脂肪TGを下げ、善玉のHDL-Cを上げる作用があります。特に善玉のHDL-Cを上げてくれる物質は、この世の中でナイアシン以外にはありません。
  ナイアシンは「ナイアシンフラッシュ」などの現象もありますので、正しい知識を持って飲むことが大切です。
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・家族性高コレステロール血症は100万人に1人、日本においては120人程度。
・ナイアシン、マグネシウムには総コレステロール、LDL-Cを下げ、HDL-Cを上げる作用がある。
  
ナイアシンの始め方
・まずは、プロテイン1日20g(60cc)×2回+ビタミンC1000×3錠を問題なく継続できていることが大前提。
・フラッシュを起こしにくいナイアシンアミド500mg×3錠(朝昼夕1錠)を継続し、その後ナイアシンアミド500mg×6錠に増量(朝昼夕2錠)して2~3か月継続する。
・その後にフラッシュフリーナイアシンに変更してゆく。
・フラッシュフリー500*6を2~3ヶ月継続後、ナイアシンに変更してゆく。


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