ではどのようにUSCPAの合格実績は使えるか、というところになります。
その議論の前提となるのが、労働市場です。ここでは簡単に日本の労働市場を完全なる主観と経験則から説明します。
やはり会計人たるものベンチマークはビッグ4です。恐らくですが、次のような給与テーブルと推測します。
⚫ジュニア
トータル600万円くらい
⚫アソシエイト
トータル800万円くらい
⚫シニアアソシエイト
トータル1,000万円くらい
⚫マネージャー
トータル1,200万円くらい
⚫シニアマネージャー
トータル1,500万円くらい
⚫ダイレクター
トータル1,800万円くらい
⚫パートナー
トータル2,000万円くらい
⚫代表社員(よりシニアなパートナー)
出来高制
お勤めの方からすると「んな失礼な」あるいは「んなアホな」と思われるかもしれませんが、恐らく監査やコンサルなどで多少の差が出ると思います。
次に、ある程度普通の学歴で普通のモチベーションの場合、どこまで昇格できるかを考えます。
恐らくですが、ダイレクターまではそこそこの年功序列で、そこから先は運次第、かと思います。
ショックを受ける方もいるかもしれませんが、パートナー以降は組織内で独立採算制の色が強くなり、特に下位のパートナーは組織のリスクを背負う一方で(人を育成しろとかコストカットをしろとか)、売上についてもまあまあ求められ、かなり大変なお立場ではないかと推測します。
......私もその色が強いのですが、税理士や会計士の試験合格を目論む方は、その合格で一財産築こう、というよりかは、それなりに安定的な仕事との付き合いを求めるかと思います。
では、ビッグ4でダイレクター(あるいはより下位の職階)を目指した場合、どのような試験に合格している必要があるのでしょうか。
答えは恐らくは、試験合格ナシでも場合によっては進むことができると思います(とくにリスクマネジメントやIT関連など試験のないものもあります)。
ということは、単純に会計系の試験合格は上記よりもプラスアルファの要因となりますので、USCPAに合格すれば上記テーブルのダイレクターまではそこそこの確率で進めることができる、という結論になると思います。QED。
長くなりましたので次回に続きます。