【欧州市況】フランス株は5カ月ぶり安値、選挙控え-ドイツ債下落 

Macarena Munoz Montijano、Sagarika Jaisinghani

 

抜粋

 

(ブルームバーグ): 28日の欧州株は下落。ストックス欧州600指数は0.2%下落。今週末の国民議会(下院)選挙第1回投票を控えたフランスの主要株価指数CAC40指数は0.7%下げ、5カ月ぶりの安値を付けた。

 

  欧州債市場ではドイツ10年債利回りが一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.5%と、2週間ぶりの高水準となった。2年債と10年債のイールドカーブは3bpスティープ化した。

 

 

フランス下院選、極右系「国民連合」が過半数へ攻勢…マクロン大統領の議会解散が裏目に Yomiuri OnLine 2024/06/29 22:45

 

抜粋

 

【パリ=梁田真樹子】フランスの国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票が30日に行われる。極右の流れをくむ「国民連合」(RN)が政権への不満の受け皿となって支持率トップを維持し、過半数獲得に向けて攻勢を強めている。マクロン大統領の中道与党連合は議席を大幅に減らす可能性が高く、厳しい政権運営は避けられない情勢だ。

 

世論調査機関・IFOPによると、28日時点で共闘勢力を含めたRNの支持率は36・5%に達し、9日の議会解散以降で最高となった。獲得議席は225~265と予測される。与党連合の支持率は20・5%にとどまり、29%の左派政党連合に次ぐ3位で低迷している。獲得議席予測は70~100で、解散前の250を下回るのはほぼ確実だ。

 

マクロン氏は欧州議会選の国内投票でRNがトップとなったのを受け、議会を解散した。極右への反発から支持を取り戻せると見込んでいたとみられるが、現状では裏目に出ている。

 

RNはマクロン氏が主張するウクライナへの訓練要員派遣に反対し、年金制度改革の撤回も公約に掲げる。RNが多数派となれば、マクロン氏が主導してきた外交や経済政策で手足を縛られかねない。

 

 国民議会選は小選挙区制。第1回投票で過半数を獲得した候補者がいない選挙区では、有権者の12・5%以上の票を得た候補者による決選投票が7月7日に行われる。多くの選挙区で勝敗は決選投票に持ち込まれる見通しだ。

 

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仏20年国債月足

 

  • フランス国債は、選挙を前に、すでに暴落モードに突入していた。

 

 

欧州STOXX600月足

 

  • 6月の足は陰線。

 

 

フランスの選挙の1回目投票の結果が、欧州市場はもとより、日本を含む他地域の金融市場に影響を及ぼす可能性はある。

 

 

10年間パフォーマンス比較 米国株、日本株、欧州株

 

 

マクロン与党大敗はほぼ確実だが、その程度によって、短期的には出尽くしで反発するのか、さらなる絶望を呼ぶのか、予断は禁物だ。

 

ただし、中長期的には、ろくなことにならないだろう。