おじゅっさんのおはなし

おじゅっさんのおはなし

~高照寺住職の真宗法話~

 

布教のため車でお伺いしたお寺からの帰路での出来事です。


片側一車線の信号のある交差点を右折してしばらくすると三名の警察官が立ってました。


私の前を走っている車は警察官の横を通り過ぎていったので「何かの捜査をしているのかな」と思い、同じように通り過ぎようとした瞬間、私に近寄ってきました。


思わずシートベルトを確認しましたが、ちゃんと着用しています。信号はちゃんと守っていたので止められる理由が見当たりません。


窓を開けると警察官がひと言「あそこの交差点は右折禁止ですよ」と。「見に行きますか?」とも。私は「いいです」と不愛想に返事をしました。実際にあとでスマホで調べてみると朝の七時から夜の八時までが右折禁止となっていました。まったく標識を見ていなかった私の落ち度です。


でも反則切符を切られている間、私の頭の中で渦巻いていたのは、「前を走っていた車はなんで通り過ぎた? そうかあの車は私と反対方向からきて左折したのか」「春の交通安全運動は明日から。なんで前日に取り締まりを!」「片側一車線での右折禁止は渋滞を回避するため。でも夕方前で車もそれほど通っていなかったのになんで!」「渋滞を避けるためなら、警察官は交差点に立って右折しようとする前に注意すればいいのになんで!」。


反省の思いは一つもありません。


直前の布教では「地獄とは、思い通りにならないからと言って腹を立てる世界」とお話ししていました。今、私の心の中は、まさに地獄そのものだったのです。