五月には本山で慶讃法会が勤まります。車や電車で参詣を予定されている方もいらっしゃるでしょう。でも、これらの交通手段がなかった時代、本山参りはかなり大変だったと想像できます。
そこで、当時の方々のご苦労を少しでも感じ取ることができればと、自宅から本山まで歩いてみようと考えました。
大阪から京都へは古くから京街道が整備されています。ここを経由して本山を目指すとなると、その総距離は約七十キロメートル。さすがに連続して歩くのは体力的に無理なので、間隔を空けて三回に分け挑戦してみました。
一回目は自宅から京街道の起点ともいわれる京橋まで。目的地に着いたあとは電車に乗って帰宅。次回は京橋が出発地となるので、後日あらためて電車で向かいました。
そして二回目はいよいよ京街道を歩くことに。京橋から枚方までは約二十キロメートル。途中にある守口や、枚方は昔の宿場町でもあります。大名や公家が泊まったり、旅人が休憩したりした場所なのかと思いをはせながら歩いたことでした。
四時間半程かけて、その日の目的地にたどり着き、棒になった足をさすりながら、当時の方々が大変な思いをされて本山に足を運ばれたのだと、一部分ではありますがそのご苦労を感じずにはいられませんでした。
そして休憩したあと帰路についたのですが、枚方から京橋までは特急で約十四分……。電車のありがたさをもあらためて感じた街道ウォークでした。
後日、三回目で無事本山に到着。