「小説現代」の新春句会から30年、句会に参加しました。

句会の話が出てもこれまでスルーだったのに、今回気持ちが動いたのは俳句総合誌の元編集長の誘いだったからか。

俳句流行りなのに、なぜもっと俳句をやらないの? という人がいて、その一人が左時枝さん。句会参加を報告すると、すぐ「ヤッタネ!」とラインのスタンプ。俳句をやってないわけではないのです。第二句集と第三句集はわたしの出版社・谷口書房から出す予定で、それぞれテーマも決めています。

さて、句会当日。理解や共感は放棄して出した句に、ぴたりと情景をいいあてた人がいてびっくり。どれだけ言葉を尽くしてもわかり合えない人がいる一方で、先刻まで存在さえ知らなかった人と、わずか17文字を通して共鳴の回路ができる。句会の醍醐味かもしれません。

 

永遠に乾く歯ブラシ梅雨じめり  桂子