水谷修

夜回り先生と夜眠れない子どもたち今の子ども達の現状がわかる本です。

夜、繁華街や路地裏を歩き、シンナーや麻薬・ドラッグ、リストカット・・・

問題を抱えた子ども達と毎日、向き合っている様子が書いてあります。

また、水谷修さんは、「悪性リンパ腫」という病気とも戦いながら生きる教育者です。

“謙遜”という言葉は、おそらく、水谷修さんのためにある言葉だと思います。

非常に腰が低く、勉強家でいらっしゃる。

ですが、正しいこと、譲れないことは、シッカリお話されます。

以前、水谷修さんからの手紙を拝見し、

「なんて丁寧な文章なのだろう」と感動しました。

先生として、長く教壇に立っていたとはいえ、

暖かい言葉の数々・・・。

見習いたいものです。

そして一番、素晴らしいと思う事は、

“今まで一度も子どもを叱ったことがない”そうです。※１

「叱ること」は、なかなか難しい事だと思います。

先生は、親ではないので、水谷修さんは、叱る必要がないからでは？

と思っていましたが、自分のお子さんにも怒った事がないそうです。

自分の子どもを叱らず教えるって、大変、難儀な事です。

神様じゃないかしら？・・という程、

穏やかで紳士的で、暖かい喋り方なのです。

お会いになればわかると思いますが。

水谷修さん自身、リストカットをした事があるので、

子どもの気持ちも理解出来るし、

救いたい！という想いも強いのかもしれません。

病気と闘いながら、

「夜回り先生」は、子ども達と向き合って生きていらっしゃるのですね。

「悪性リンパ腫」は、完治する事がありません。

簡単に言いますと、無制限に増殖する悪性腫瘍の病気なんです。

教育者として、命懸けです。

余命、幾許も無い。

それでも、夜回りは続けていくそうです。

※１　基本は全く叱らないのですが、“子どもの気持ちがわからない大人”だけは叱るそうです。

どこまでも子どもを中心に考え生きる方。素晴らしい！！